イベントレポート
「民俗から見る日本」イベントの開催
2018年10月27日(土)
山東師範大学千佛山キャンパスの済南ふれあいの場で「民俗から見る日本」イベントが行われました。山東師範大学、山東青年政治学院、山東大学、山東財経大学から約40人の学生が参加し、山東師範大学日本語学科日本人教師の福ヶ迫加那先生が学生に日本民族について紹介しました。
まずは、民俗学の定義を学びました。民俗学とは主に民俗を研究対象とする学問で、一定の地域で生活を営む人々の生活や仕事の過程で生じ伝承されてきた生活文化や考え方のことです。福ヶ迫先生は、日本民俗学の父である柳田国男の観点から、民俗文化伝承の重要性を説きました。民俗文化の中には生活の知恵が内蔵されており、それを把握することで、実生活において直面する様々な問題を解決することができます。更に、民俗学は歴史学と違い、「民」に注目し、口づての伝承を重視します。
次は、有形文化、言語芸術、「俗信」など民俗資料の分類について学びました。特に「俗信」については、詳しい説明がありました。「俗信」とは、長い時間の中で、培われてきた豊富な経験に基づく暮らしの知恵です。兆し、占い、禁忌、呪い、妖怪、幽霊などを含みます。福ヶ迫先生は実例を挙げて学生に日本の「俗信」文化を紹介しました。例えば、夜に爪を切ると親の死に目に会えない、下駄の天気占い、黒色は死や不吉な事柄を象徴する、霊柩車を見たら親指を隠すなどです。「俗信」の多くには科学的な根拠はないものの、その時代を生きていた人々の心意を知る手掛かりになると福ヶ迫先生は考えています。
最後に、福ヶ迫先生は学生に自分の知っている「俗信」の例を挙げさせ、身近な「俗信」文化を深く理解させました。今回の活動は熱烈的な拍手に伴って終わりました。
今回の活動を通して、学生は民俗文化をより深く理解し、日本文化に対して深く考えるようになりました。
翻訳者:邵提