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イベントレポート

「中国人から見た日本の景色」をテーマにした交流会

2019年5月11日(土)

                                                                      

   山東師範大学の図書館5階にある済南ふれあいの場で、「中国人から見た日本の風景」をテーマにした交流会が行われました。山東青年政治学院の日本人教師である山形邦夫先生が講演者として、日本に訪れた中国人が見た日本社会の現象や感じた日本文化について紹介してくれました。今回のイベントには、山東師範大学日本人教師の福ヶ迫加那先生を始め、山東師範大学、山東青年政治学院、済南大学などの学生約60人が参加しました。

 山形先生は日本で撮影された写真を使って、日本社会で起きている30の現象から伺える日本文化を詳しく説明してくれました。公共施設の写真では、その公共施設の設計が障害者の外出を保障すべく十分考慮されていて、公共施設だけでなく社会の制度も障害者の教育や就職などを保障しているという解説でした。
   とある駅の写真では、ホームに整然と並ぶ人の列が学生の目を引きました。これこそ日本の並ぶ文化であり、日本式の秩序は人々に公平さを与えると同時に、団体としてのアイデンティティをも与えているという解説でした。山形先生は、新入社員全員が黒いスーツに白いシャツという同じ格好をするという日本の企業に見られる文化を挙げ、これは企業管理の観点から見ると有利ではあっても、多くの若者の個性を抹殺してしまうと語りました。
   今年4月に終わった大阪市長選挙の写真では、候補者が選挙活動として有権者に宣伝物を配ることを説明し、選挙用のポスターなども見せてくれました。
   それから山形先生は、日本人は漢字を重要視し、漢字は日本文化において非常に重要な地位にあり、漢字を読み書きできることは学問の象徴であると解説し、日本では毎年その1年を総括する漢字が選ばれること(2018年は「災」、2017年は「北」、2016年は「金」)を教えてくれました。
   ゴミ箱の写真では、ゴミの分類について紹介してくれました。ゴミ箱には、燃えないゴミ、プラスチック、缶などの標識が貼り付けられていて、日本人のゴミ分類に対する精細さを表しています。資源の節約、リサイクルの実現などの理由から、日本社会はゴミの管理に厳しいという解説でした。
   これ以外にも、コンビニの普遍率が高い、町がきれい、空間を合理的に利用するなどの良い現象だけでなく、自殺率が高い、駅には毎日のように酔っ払いがいるなどの悪い現象も紹介してくれました。30枚の写真から、学生は様々な面での日本文化を理解することができました。最後に、山形先生は日本のスーパーマーケットのチラシ広告を学生にプレゼントしました。この広告から、今の日本の物価や日本人の日常生活を少し知ることができました。

   今回の交流会によって、学生は日本に対してもっと正確な認識を持つようになり、日本の様々な面を理解すると同時に、日本社会の長所も学ぶことができました。このような交流会は、交流活動に参加する学生の知識を増やし、積極性を高め、社会進出にとって良い啓発となるでしょう。

 

翻訳:済南ふれあいの場スタッフ 任軼

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