イベントレポート
[レポート]2021年大学生交流事業レポート
2021年10月17日(日)
国際交流基金日中交流センターと広州ふれあいの場の共催で、2021年大学生交流事業(中山大学—名桜大学)の成果発表会が10月17日、オンライン+オフラインの同時開催で開かれました。ZOOMというウェブ会議ソフトを利用して、お互いの会場を中継でつなぎました。広州ふれあいの場の会場には、中山大学日本語学科の教員と学生らが20人程集まりました。そして、日本語愛好者に向けてライブ配信をしました。
今回の大学生交流事業は中山大学と名桜大学の学生で実施されました。メンバーは中山大学日本語学科の学生9人と名桜大学の学生6人です。両校の学生は約3ヶ月間、オンラインで交流を行いました。本事業の目標は広州と沖縄の文化を広報する動画を制作し、両国の若者に文化、自然、歴史を大切にするように呼びかけること、また文化交流と動画制作を通じて、双方の文化に対する理解を促進することを目的としています。
交流活動は7月中旬からスタートし、週に1回交流会が行われました。交流会の内容は、撮影内容の検討と文化交流でした。文化交流の内容は、最初の十五分を歓談時間とし、中山大学の学生が日本語で、名桜大学の学生が中国語で、それぞれの文化について語り合いました。交流を通じてお互いの国の文化に対する理解が促進され、中国語と日本語の練習にもなりました。また、「被っちゃやーよ」、「Just one」などの楽しいゲームや、一緒に折り紙をするリラックスタイム、日中ポップカルチャーの紹介も行われました。
本事業のメインテーマである動画撮影については、日中学生ともがコロナ禍の外出制限により、撮影内容が決定するまでいろいろありました。しかし、みんなで力を合わせたおかげで、最終的に広州と沖縄の独特な文化が盛り込まれた動画を作成することができました。
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完成動画は、文化紹介動画と学生メンバーによるパフォーマンス動画という二本立てとなっています。文化紹介の中で、広州チームは「飲茶」と「糖水(デザート)」といった広州の代表的な食文化、中山大学のキャンパス、太極拳、広州地下鉄などを撮影しました。沖縄チームは、自然風景やエスニックな建物などを撮影しました。この動画を通じて、広州と沖縄の文化が表現されています。パフォーマンス動画は『世界はあなたに笑いかけている』という歌をBGMに選び、高揚感のあるメロディとともに両国の若者の夢や希望が伝わる動画となっています。
成果発表会の当日、最初に会場ではリズミカルな沖縄の音楽が流れていました。名桜大のリーダーである新垣さんが、まず動画制作の原点、3カ月間の交流会、動画の内容、メンバー構成などを紹介しました。その次は動画鑑賞会を行い、会場の来場者とオンライン視聴者の双方が、コラボレーションした動画を一緒に鑑賞しました。動画鑑賞後、動画の内容に関するクイズ大会が行われ、正解した学生に沖縄のお土産が渡されました。発表会の最後には、日本の折り紙の文化体験コーナーがありました。沖縄のマスコットがシーサーであることから、来場者が皆で、色とりどりのかわいい折り紙のシーサーを作りました。
三ヶ月間の交流は参加学生の距離を縮め、日中双方の大学生交流を促進することができたと思います。そしてお互いが協力し合い、納得のいく広報動画を制作することができて嬉しかったです。広州ふれあいの場の会場では、全員が自分で作ったシーサーを手にして記念写真を撮り、和気あいあいとした雰囲気の中、発表会はお開きとなりました。
2021年の大学生交流事業は幕を閉じましたが、日中大学生の交流はこれからも続けていきます。コロナ禍により対面での交流は難しい状況ですが、お互い交流したいという気持ちは変わっていません。今後、より多種多様な交流の形と活働内容を期待しつつ、大学生交流事業が日中の学生達の相互理解促進と深い友好関係を築くことを願っています。