イベントレポート
阿南惟茂所長のご訪問とご講演
2016年9月23日(金)
9月23日午後、日本国際交流基金日中交流センターの阿南惟茂所長が「日中文化交流の歴史と未来」と題し、中山大学外国語学院で講演されました。講演会の進行役は外国語学部日本語学科の謝崇寧主任が務めました。学内外から120人余りが来場しました。
阿南所長はかつて在中国日本国大使を務め、日本における屈指の「中国通」の一人と言われています。講演では、阿南所長は美しく流暢な中国語で日中民間交流の歴史について語り、国際交流基金の日中交流における役割などを紹介されました。所長は日本円仁法師が遣唐使と共に中国に渡り、五台山を巡礼し、長安で仏法を勉強することについて話され、その日記も古き日中両国関係を研究する上で貴重な資料となったと述べられました。
まさに阿南所長がおっしゃったように、円仁法師をはじめ、数多くの人々が日中文化交流に大いに貢献したと同時に、両国をさらに緊密したものにしました。国と国との付き合いは、あくまで人と人との交流であり、文化を媒介とした民間交流は日中両国が共鳴できる点を見出す一つの道でしょう。日中民間交流の歴史は長く、一人ひとりの力は弱いものの、多くのコミュニケーションと理解を重ねると、さらなる深い共通認識に達することができます。それによって、両国の友好的協力関係の構築に寄与するに違いありません。
講演終了後、質疑応答がありました。会場からは日中における麻雀の違いから日中政治関係の発展に至るまで、さまざまな質問がありました。阿南所長は、中国語と日本語で、時には冗談交じりで、時には真剣な表情で質問に答え、博識を見せました。
文:崔璇 翻訳:広州ふれあいの場スタッフ