イベントレポート
2016年度青海省第一回日本語教育学術研究討論会
2016年9月14日(水)
9月14日、「第一回青海省日本語教育学術研究討論会」が青海民族大学で行われました。今回の討論会は青海民族大学が主催し、同大外国語学院日本語学科と西寧ふれあいの場により実施されました。本討論会は、青海省で初めての日本語教育に関する学術研究討論会で、学習院大学文学部から前田直子教授、青海民族大学から外国語学院院長の馬福教授、外事処処長の祁富民教授、発展規画処処長、ツオンカパ研究院副院長のタシツェラン教授、社会科学管理処の張海雲教授、外国語学院副院長、党総支副書記の呉暁紅教授が開幕式に出席されました。開幕式では外国語学院の馬福院長が開幕の辞を述べ、外事処の祁富民処長が学校を代表して祝辞を述べられた後、遠路はるばるご参加くださった前田教授に記念品を贈呈しました。
昨年、前田教授が来校された際に、青海省の日本語教育学会の創設について協議し、討論会の骨格ができあがりました。そして我が校日本語学科の先生方と学生ボランティアの皆さんの協力により、9月14日、無事開幕の日を迎えることができました。今後は一年に一度実施し、青海省の二つの大学それぞれの日本語教師の交流及び青海と日本両国(地域)の大学間の交流を深め、青海省の日本語教育のレベル向上と発展を促進し、青海省の日本語教師の能力強化を図ります。
今回の討論会にはさらに滋賀大学から大学院生一名、我が校の外国人教師と留学生、青海師範大学、青海民族大学両大学の日本語学科から教師学生代表の皆様の計58名が参加しました。討論会で前田教授は、「『けど』と『が』―日本語教育のための使用実態調査」、「学生の作文をどのように『直す』か」というテーマで二つの講演をされました。青海師範大学、青海民族大学日本語学科の教師4名と滋賀大学の院生もそれぞれ以下のテーマで発表しました:「日本語とチベット語の語順の対照」、「青海省のチベット族による日本語学習者の動機づけについて考察―漢民族の動機づけとの比較から」、「総合日語4における句型の誤用分析」、「『東洋のナポレオン——馬占山将軍伝』に対する批判的翻訳と考証」、「生態系サービス支払の普及における社会経済的影響―環境保全型農業直接支払金の事例から」。皆それぞれ疑問をぶつけ、意見を交わし、とても活発な雰囲気の中で討論会は進行し、最後は前田教授の総括と閉幕の辞を以て、一日をかけて行われた第一回青海省日本語教育学術研究討論会は幕を下ろしました。
翻訳:西寧ふれあいの場スタッフ