イベントレポート
川口義一教授・梁春香教授によるご講演
2017年3月4日(土)
3月4日午前、中山大学外国語学院・広州ふれあいの場の招きにより、早稲田大学名誉教授の川口義一先生及び東洋大学国際観光学科の梁春香先生が日本語学科を訪問し、講演を行いました。司会は同学院の邱雅芬副院長が担当し、同学部の謝崇寧学科長・徐愛紅先生、陳童君先生、劉文星先生、鄒双双先生、佐野行徳先生、楊秀娥先生も参加しました。川口先生は「自然なコミュニケーションの特徴は、会話教育にいかに生かせるか:日本語初級教科書に対する批判的検討のための一視点」と題して講演され、梁先生は「日本語学習者の将来」について熱く語りました。中山大学を含めて、広州各校の日本語教師や生徒も多く来場し、参加者はのべ60人にも及びました。
日本語教育における最も大きな問題は教科書の欠陥にあり、教科書を批判的に見るべきだと、川口先生は指摘しました。先生は、国立国語研究所の自然会話コーパス(BTJS)のデータに基づき、接続助詞「と」の用例を場面別で説明しました。そして、初級学習者に向けた教科書「みんなの日本語」の例文をもって、教科書に使われる日本語がいかに不自然であるかをより詳しく示しました。
一方、梁先生は日本を訪れる中国人観光客が増加傾向にあると紹介し、日本語学習者の未来には多くの可能性があり、非常に明るく、希望に満ちていると述べました。その後、先生は専門知識を活かし、日本の温泉文化について紹介しました。その他、温泉文化における日中間の相違点についても言及しました。
翻訳:江婷婷・莫嘉茵(大学院一年)