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イベントレポート

茶道実演交流会

2017年3月4日(土)

   3月4日午後、済南ふれあいの場の主催、在青島日本国総領事館の後援で、日本裏千家茶道の実演が、山東師範大学千仏山キャンパス図書館5階で開催されました。日本裏千家中国大連事務所の国見宗恵茶道師一行7名が、素晴らしい茶道パフォーマンスを披露して下さいました。イベントには、山東大学、山東財経大学、山東政法学院、済南大学、山東旅遊職業学院、済南外国語学校、済鋼中学、山東師範大学附属小学校等、済南にある学校の教師及び学生、日本和歌山県政府国際科の坂口昴氏、宮本実穂氏などのご来賓の方々、及び関係各所から360人余りの方々が参加しました。また、外国語学院院長の王卓教授、党委副書記の金鵬氏も出席され、司会は本学日本語学科の王晶先生が務めました。

   まず始めに、王晶先生がご出席いただいているご来賓の紹介をした後、王卓院長と紺野紗佑里副領事がご挨拶を述べられました。そして、国見宗恵氏より茶道裏千家の歴史や特徴についてご説明いただきました。日本茶道は、唐朝時代に中国に留学していた日本人留学生によって日本に伝えられ、長い年月をかけて日本独自に発展を遂げ、現在の日本茶道の様式である、侘茶の精神が形成されました。独特の茶聖・千利休はかつて、「和敬静寂」という4つの文字の中に茶道の心得が込められている、という言葉を残しています。和とは、全てのことが平和に行き、調和が取れていること、お互いに心を開いて仲良くすることを表しています。茶室に入り一杯の茶を味わう際、亭主と客人が使う「お先にどうぞ」「ごゆっくり」などの言葉には、全て、互いに心を開いて仲良くするという、茶道の「和」の心が含まれています。敬は尊敬で、お互いに敬いあうという意味です。それと同時に、友人や同輩への敬愛も表しています。和を以って敬となす、この心得から茶道の真髄は始まりました。清は清潔、清廉という意味で、茶道の様々な礼儀作法の中で、最も大切な部分でもあります。清から静となる、いわゆる「静寂」は、外界に邪魔されない静寂の空間のことで、心がどっしりと安定した状態です。寂は茶道の中で美の最高理念とされ、静を求めるのと同時に、自身の満たされた内なる心を見て、深く考えを巡らせて自身の心の奥を知ることが出来る、これは禅学の思想に通じており、人生における最高の答えでもあります。国見宗恵氏が解説を述べている中で、チームメンバーは茶道のお手前を完璧に演じました。

  

   茶道のお手前の後、参加者はみんな、京都から取り寄せた和菓子とお抹茶を頂きました。体験後、参加者はそれぞれ自分の考えや感じとったことを積極的に発表し、雰囲気は大盛り上がりでした。今回、裏千家茶道イベントを通じて、参加者たちは直接日本のお茶文化を感じ、日本語を勉強する意欲もかき立てられました。また、日中友好へ更に一歩前進し、お茶文化の愛好者にとっても非常に有意義な体験となりました。

 

翻訳者:王海娣

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