中国高校生だより
【中国高校生エッセイ 】日本で初めての冬(愛知)
日付:2024.03.12
【15期生エッセイ Vol.7】
第15期生 Dさん
(愛知県留学中)
初雪が知らずのうちに私の故郷を包み込み、一方、私は異国にいて、初めての冬を迎えました。
雪が降って一段と冷え込み、すべてのものが穏やかに安らいでいます。日本で過ごす初めての冬に、私は思いがけず少なからぬ温もりを得ました。
部活の友人とその家族が私を一緒に景色を観に連れて行ってくれたこと、クラスメートと合唱コンクールに向けて準備した時の美しい旋律の歌声、寮でみんなと一緒におやつを分け合ったときのこと、気心の知れたみんなと一緒に行った研修。
これらのすべてが限りない温もりを感じさせてくれます。
冬にも楽しいイベントがいくつかあります。学校はとてもクリスマスを重視していて、ハロウィーンが終わると、学校全体の様相が瞬く間に変わります。冬の朝、私はいつも目が覚めても寝床でごろごろしていることが好きなのですが、校舎の装飾を目にすると一気にすっきりと目覚めます。
1Aのクラス担任はとてもかわいらしい先生で、私たちのためにちょっとしたサプライズを色々と用意してくれます。クリスマスが間近に迫り、クラスの担任は、今回は私たちのためにアドベントカレンダーを持ってきてくれました。みんなと一緒に教室の飾り付けをしているうちに、いつの間にか仲の良い友人になりました。
冷たい風に吹かれて月の光が冴え渡ります。異国で過ごす冬、孤独感はほとんど感じません。
今は冬だなどと誰が言っているのでしょうか?みんなが私の側にいてくれれば、色取り取りの花が一斉に咲き、鳥がさえずり、セミの鳴く声が聞こえる気さえします※。
※シャーロット・ブロンテ『ジェーン・エア』より引用
「現役生だより」では、「心連心:中国高校生長期招へい事業」で招へい中の15期生によるエッセイなどを掲載しています。