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中国高校生だより

【中国高校生エッセイ】残り3ヶ月の心連心、見つけた将来への気づき

日付:2025.06.17

※日本語で執筆された文章です。

 最初は期待と興奮を抱えながら飛び込んだ日本への留学、気づけば残すところあと3ヶ月となりました。

 入学したばかりの頃、周りの日本語環境に飲み込まれて、口を開くことさえできませんでした。しかし、みんなが友達とワイワイはしゃいでいるところを見て、私も羨ましくなり、みんなと馴染みたいという思いが不安と恐怖を破り、自分から話しかけることを決心しました。そうすると、みんなも話しに付き合ってくれて、私を他のクラスの子にも紹介してくれて、一緒にお弁当を食べたり、放課後に遊びに行く友達もできました。そして、さんさ同好会に参加して、笛をやることになりました。友達に教わりながら、私も全力で取り組んで笛の指の動きを覚えようとしています。部活動を通じて、日本の学生はどれほど真剣に物事に向き合っているか感じることができました。私の中国の学校では部活はありますが、本気で取り組んでいる人は数少ないです。私はこの「頑張ることは恥ではない」という雰囲気を持ち帰り、日本での部活を体験したことのないみんなにも努力を続ける強さを理解してほしいです。

 日本での生活にだんだん慣れて行く中で、一番の気づきは私のいる高校の3つの誓いの1つである「respect others」です。電車内での静けさ、ゴミを持ち帰る習慣、人の言うことをきちんと聞く、これら全てが他人に迷惑をかけないようにするための「リスペクト」です。その中でも、「席譲り」についての考え方がとても衝撃的でした。特別扱いさせられたくない方もいるので、日本人の皆さんは最初から電車やバスなどで席を空けといて、譲ってもらった人の思いに気を使って、座りたい人に座ってもらうようにしています。このように、細かいところまで思いやる気持ちに心を打たれました。学校内での「いじめを無くそう」から社会での「偏見や差別を無くそう」まで、この「リスペクト・アザース」の精神は、自分と違う誰かを思いやって、受け入れることで、自分自身にも新たな成長をもたらし、日々の生活を支える大切な柱になっていると思います。

 私の夢はずっと変わらず「人を幸せにできて、人の役に立てる仕事がしたい」ことです。周りの人たちの優しさと励ましがきっかけの夢でしたが、心連心を通じてもっと実感することができました。会ったこともなく、国籍も違う子のホストファミリーになること、日本語がまだよく話せなくて、わからないことがいっぱいある子と友達になること、初めて日本の高校に来た子に授業をすること、一人で外国にいる子を遊びにつれて行くこと、これほどたくさんの愛があるからこそ、私の日本での生活が続いています。優しくしてくださった皆様への感謝の気持ちを胸に、帰国してから姉妹校から来た生徒のホストファミリーになったり、声をかけてあげたり、私の受け取った愛と温かさをもっとたくさんに人にもたらしたいです。これが心連心から得た一番の宝物です。誰かを幸せにすることは自分を幸せにすること。このような思いで始まった夢ですが、心連心のおかげでより深い考えと思いが湧いてきました。目の前の人に心を込めて、人のために動く自分にどんどん近づいていきたいです。

岩手県 ZYさん
2025年4

 

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