心連心ウェブサイトは日本と中国の若者が
未来を共に創る架け橋となります。

JAPAN FOUNDATION 国際交流基金[心連心]

日本と中国の若者が未来を共に創る

日中高校生対話・協働プログラム
令和3(2021)年度事業報告

日中交流事業(高知モデル)

1. 実施概要

事業名
日中高校生対話・協働プログラム
日本側実施学校名
高知県立高知東高等学校
中国側実施学校名
黄岡市外国語学校
交流ツール
Zoom/wechat
使用言語
日本語/中国語

2. 事前準備実施状況(回数やツール、準備内容等)

高知県立高知東高校

  • 本校、中国語選択生に、授業の中で自己紹介文や発表のための資料作りをさせた。
  • wechatを使い、双方教員同士、日中交流センターの交流を図った。
  • Zoomを使い、教員同士、日中交流センターと事前打ち合わせを行った。

黄岡市外国語学校

  • Wechat、メールによる打ち合わせ1回(交流時間の決定、設備・ソフトウェアなどネット環境の確認)

3. 個別回の実施状況

第1回目:交流会「自己紹介」+グループ発表
実施日時
2021年11月2日 14時30分~15時20分(日本時間)

日本

本校生徒にとって、この交流会は、実りの多いものであった。日ごろは、中国語を勉強してはいるが、実際に中国語を話す必要性もなく、教科書を復唱することを繰り返していた。今回の交流で、黄岡市外国語学校の生徒が、懸命に日本語で発表している姿を見て、触発されたようで、中国語をもっと話せるようになりたいと話していた。また、中国の運動会や黄岡市外国語学校の様子を見て、非常に関心が増した。

中国

  • 今回の交流会では、驚くほど明るくて活発な日本の学生が、日本の制服や弁当の文化を紹介してくれたほか、日本の学生や教師の熱意を感じることもできた。学生たちは打ち解けた雰囲気の中で、お互いの質問に熱心に回答していた。
第2回目:文化紹介
実施日時
2021年12月23日8時55分~9時45分(日本時間)

日本

今回は主に文化の交流を実施した。日本では、漢文を返り点や送り仮名を使い漢文を読みこなす。中国の学生にとって興味深いものであったと思う。中国ではおなじみの月餅について、実際に生徒が月餅を作る様子を動画で流してくれた非常にわかりやすく、東高校の生徒にとっても関心を引くものであった。

中国

  • 詩は元々中国の文化であるが、日本の学生が漢詩『春暁』を日本語で朗読しているのを聞いていると、まるで別世界にいるような気持ちになり、日本人の翻訳技術に感銘を受けるとともに、中国と日本の文化に多くの共通点があることに気づかされた。
  • 中国の茶文化の紹介では、日本の学生に中国の茶文化について理解を深めてもらうため、本校の学生がPowerPoint資料や色んな茶道具を一生懸命に準備していた。授業ではわからなかった学生の一面が垣間見られて、本校の学生はこんなにすばらしかったのかと感動した。
第3回目:日中の環境問題について
実施日時
2022年2月17日 8時55分~9時45分(日本時間)

日本

中国側の動画を作成する技術には圧倒される。街の景観をスピードモーションで流したり、黄岡の自然を俯瞰的に写したりと、非常に見応えのあるもので、積極的に日本語を使おうとするナレーションも素晴らしいものであった。東高校は、地域で実施している分別ごみの出し方や、環境を維持するための取り組みを紹介。

中国

  • 日本は美しい国である。日本の環境保護への取り組みには驚かされる。日本では節約や清掃、整理整頓に細かく配慮することで、長い年月をかけて、環境保護に対する国民の意識を徐々に高めてきた。日本の教室は清掃や整理整頓が行き届いており、みんながきっちりマスクを着けているほか、話し方も礼儀正しく、熱意があった。このような清潔さを重んじる心やマナー意識の高さは、私たち一人ひとりが学ぶべきものである。

4. 実施の成果

参加生徒の感想

日本

  • このコロナ禍で、交流が実現するとは思わなかったので、交流は楽しみでした。
  • 日本に対してどんなふうに思っているのかなと気になっていました。 すごく日本に対して興味をもってくれているのがわかって、よかった。
  • 中国

    • この交流を通じてより日本を理解することができ、日本語学習への興味が増しました。
    • 日本の高校生の話から多くのことを知り、日本への興味がより深まりました。
    担当教員の声

    日本

    コロナの影響で直接的な交流は未だできないものの、隣国の中国に対して、それぞれの生徒が、親しみを感じるようになった。本校では、この交流に刺激を受けて、中国語を引き続き、受講する生徒もいる。

    中国

      同年代の学生と交流することで、お互いの文化の違いを体感できた。また、感染対策に配慮しながら、こちらは中国文化を紹介し、相手は日本文化を紹介してくれた。交流の中では、日本の学生が中国文化に対して大きな興味を持っていることがわかったほか、交流の重要性も感じられた。中日両国の文化が交わり合う中で、日本文化に対する興味が高まり、日本文化をより深く理解できたと思う。

    今後に向けて

    日本

      1年間交流できたことで、今年度はさらに交流を深めたいと思っている。たとえば、日中の交流企画だけではなく、国語の授業で交流をする。漢文や漢詩の時間など。

      中国

        今回の学生のオンライン交流活動は、中日文化交流の一環として、学生の視野を広げ、多方面にわたって日本のリアルな生活を伝えることにつながった。コロナ禍が終息した際には、お互いの学校を訪問し、両国の高校生が対面形式で交流できるとよいと思う。また、今回の活動をきっかけに、中日交流の活動や機会が増えると考えられるため、本校も中日友好交流の発展のために、積極的に貢献していきたい。

  • 国際交流基金 JAPAN FOUNDATION
  • アニメ・マンガの日本語
  • 日本国际交流基金会|北京日本文化センター
  • 日本国际交流基金会|北京日本文化センター[微博]Weibo