中国高校生だより
【中国高校生エッセイ】私の好きな日本語「ガチ」
日付:2024.04.25
【15期生エッセイ Vol.17】
第15期生 Zさん
(鹿児島県留学中)
日本語という婉曲表現が特徴的な言語の中で、私は「ガチ」という言葉を見つけました。
「ガチ」は相撲用語の「真剣勝負」から来ており、本質的な意味のみを残した結果、「まじで」と近い意味を持つ略語になりました。
これは流行りの若者言葉であり、文書や公式の場では使われません。
この言葉を初めて聞いたとき、私は日本に来たばかりでした。
明るくて社交的な日本の友人がそれを言ったのです。
初耳でしたが、私はその意味を察することができました。
どうやら、人が真に感情を伝えようとする時、言葉は力を失うようです。
そのため、この言葉は「ああ」のような語気助詞のように、どの国に行っても伝わるものだと思います。
この言葉が好きな理由はとてもシンプルです。それは話し言葉で、用途が広く、そして何よりも、人々がこの言葉を叫ぶ時、その感情が本物であり、強烈であるからです。
語尾を長引かせた「ガチイイイ」であれ、驚いたときの「ガチっ」であれ、話し手のその瞬間の強烈な喜びや驚きが感じられます。
この言葉を聞けば、相手の表情を見ずとも、目を見開き、「ガ」の音を出すために口を動かした生き生きとした表情が自然と思い浮かびます。
大人になると、そういった大きな喜びや悲しみを表現することは許されなくなり、この言葉を思わず口にするのは難しくなるのかもしれません。
原文:中国語
「中国高校生だより」では、「心連心:中国高校生長期招へい事業」で招へい中の15期生によるエッセイなどを掲載しています。