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JAPAN FOUNDATION 国際交流基金[心連心]

日本と中国の若者が未来を共に創る

日中高校生対話・協働プログラム

令和4(2022)年度事業報告

日中高校生協働探究

1. 実施概要

事業名
日中高校生協働探究
日本側実施学校名
立命館守山高等学校
中国側実施学校名
南京外国語学校
交流ツール
Zoom・Padlet
使用言語
英語・日本語

2. 事前準備実施状況

立命館守山高等学校

  • 校内での参加生徒によるミーティングの実施(3回、対面、日本人生徒の関係づくり、紹介する内容の事前準備など)
  • 全4回での中国語講座を実施(基礎的なあいさつや発音など)

南京外国語学校

  • 活動前に守山高校の吉本先生と交流の内容や流れなどについてメールで打ち合わせを複数回行った。生徒はPadletの使用方法を学びながら、各種交流内容の準備を積極的に進めていた。

    3. 個別回の実施状況

    Padlet交流「自己紹介の実施」
    実施日時
    2022年4月
    交流内容・テーマ
    自己紹介

    日本

    各自参加動機や好きなものを、自分の好きなメディアでアップしました。昨年度の経緯からその後のやりとりは盛り上がらないことは想定されていましたが、中にはやりとりが多少続いている生徒たちもいました。

    Zoom交流 1回目
    実施日時
    2022年5月24日 15時30分~16時30分(日本時間)
    交流内容・テーマ
    Language Tutoring(オンライン交流会で使える表現、若者言葉)

    日本

    初回にもかかわらず、和やかな雰囲気での交流会となりました。特に前回から引き続きで継続してグルーピングをしている生徒たちはとてもリラックスして盛り上げっていました。若者言葉というテーマが身近だったため、日本の若者言葉をよく知る中国の高校生たちに驚いたり、中国の若者言葉の語源が日本語から始まっていると発見したり、新鮮な驚きや2国間のつながりを感じた生徒たちもいました。

    中国

    • 今年度第1回目の交流では、生徒は小グループに分かれてそれぞれ自己紹介を行った。また、現代の日中の若者の間での流行語について互いに紹介した。自身の日常生活や日常の言葉などの交流は面白く、高校生の距離を近づけた
    Zoom交流 2回目
    実施日時
    2022年7月22日 14時 ~ 15時(日本時間)
    交流内容・テーマ
    グループリサーチ(探究)トピックの決定

    日本

    • 中国側との交流会日程調整に非常に苦労したため、生徒にも通知が遅くなったこと、また夏休みに入ったタイミングでの実施となってしまい生徒全体の参加可否の把握が難しかったこと、そしてコロナ感染の広がりにより当日急遽参加ができない生徒が出てくるなど、これまでの実施で最も交流会開催自体に難しさを感じました。事前の準備に生徒を集めることも困難で、生徒運営を任せることができず、教員主導になってしまったことも反省点です。ただ、各グループの中で、今自分の感じる課題意識についてを共有する時間をたっぷりと確保できたことは良かったことです。中国の生徒たちと前提とする環境などの違いも感じることができました。

    中国

    今回は夏休み中の交流であり、休暇期間での調整や新型コロナウイルスの影響により、全員の参加はできなかった。しかし参加した生徒や教員は、休暇中の活動や予定について談笑し、各グループでSDGsの中でどのテーマを選ぶのか話し合った。本校の生徒はこの活動を通じて、SDGsの基本的なことを学んだ。

    Padlet 「リサーチ内容のシェア」
    実施日時
    2022年 8月

    日本

    各グループで決定したテーマについて各自リサーチし、その内容をPadlet上で共有することを夏の宿題としました。本来はGoogle Classroom等を使えばグループごとの閉じた空間でのスライドでのやり取りなどが同時進行で行えますが、教育利用もできる媒体についてPadletがやはり使い勝手が良いと判断しました。9月のセッションでグループ内で各自発表をする前に事前に目を通すことができ、グループとしての方向性を各自が考えて参加ができることを目指しています。

    Zoom交流 3回目
    実施日時
     2022年9月28日16時30分~17時00分(日本時間)
    交流内容・テーマ
    ①夏リサーチ内容を発表(ひとり2〜3分)20分
         
    ②グループトピックを決定 10分

    日本

    前回の7月実施回同様に、ブレイクアウトルームのみの交流会を実施。生徒たちは目的であるプレゼン内容の話し合いも進めつつ、自分達でのフリートークを実は楽しみにしている様子がよく伺えました。日本サイドでGoogleドキュメントを共有し、それぞれのグループの進捗具合がわかる形としたため、オンラインでも一体感があったように思います。ただ、各自のリサーチ内容の発表はクイズ形式で相手を巻き込む形で実施ができているグループと、そうではなく一方的に調べてきた内容を話して終わりのグループもあり、事前の注意などに聞き手を意識するように伝えておけばより良い発表会となったかと感じた。ただ調べてきたことのみを話すだけに終始してしまっているチームもあり、学校での取り組みなどを少し絡めて話せるとより良かったかと思いました。

    中国

    わずか30分であったが、生徒たちは夏休み中の出来事をシェアしあうと同時に、グループの発表内容と方向性について話し合った。同年代の夏休みといえども、相違点が多くあった。

    Zoom交流 第4回目
    実施日時
    2022年10月26日  16時30分~ 17時30分(日本時間)
    交流内容・テーマ
    プレゼン内容確定、準備、連絡方法の共有、フリートーク

    日本

    生徒たちは非常にリラックスした雰囲気で交流を楽しんでいました。11月に南京町にフィールドワークに行くことを踏まえ、食文化について積極的に質問をしているグループもありました。 なお協働プレゼンのための連絡方法の取り方などが通常利用しているものについて制限がかかるなど、中国ならではのお国事情について肌で感じる回になりました。そんな中でも直接メールでやり取りすることや、メールを用いてスライドを共有するなど、方法を見つけるのはさすがだなと思いました。逆に期待していたPadletに変わるSNSは生徒たちからは出てこなかったので、やはり生徒が気楽にやり取りをとることの出来る手段について、もっと知識があると、より交流がスムーズに行えるというもどかしさがありました。

    中国

    • グループごとに発表テーマに基づいて、具体的な内容や、各生徒の役割、連絡先の交換などを決めた。
    Zoom交流 第5回目
    実施日時
    2022年11月28日  14時30分~ 15時30分(日本時間)
    交流内容・テーマ
    • ①日本に根付いた中国文化を体験してきました!南京町レポート presented by リツモリ
    • ②各班協働プレゼンリハ&スライド完成

    日本

    本校の定期考査最終日に行なったため、南京町レポートについてしっかり準備ができているわけではなく、少しわかりづらい発表になってしまいました。生徒たち自身が一番反省をしているかと思います。ただ、現地に行ったからこそ感じたこの日中交流会の意義について、私たちの思いを中国サイドに伝えることができたことは非常に良かったと思います。 各班の協働プレゼンリハはスライドができていないということであまり進まず、むしろ各班が積極的にラスト2回となった交流を楽しむ姿勢が見られました。

    中国

    • 守山高校の生徒たちが神戸の南京町を見学し、報告資料を作成し、日本で見つけた中国の要素について紹介してくれました。紹介の中では、話し合うコーナーを設けて、南京外国語学校の生徒が参加できる形式になっており、とても盛り上がりました
    Zoom交流 第6回目
    実施日時
    2022年12月5日 16時30分~17時30分(日本時間)
    交流内容・テーマ
    協働プレゼン発表会

    日本

    4班それぞれが自分達で興味のあるテーマについてを取り上げ、高校生の視点からの発表を行いました。特に音楽やジェンダー問題を取り上げたグループは、非常に興味深かったです。いかに一般論ではなく、自分達なりに解決方法が提案できるかどうかが、発表自体の質を左右していると感じました。

    中国

    • 日中混合で4グループに分かれ、それぞれ「環境問題」「ジェンダー」「音楽のジャンル」「水質汚染」などの問題について資料を調査し、整理し、日中両国の状況から対策を提言する流れとなりました。

    4. 実施の成果

    参加生徒の声

    日本

    • それぞれの文化の違いばかりをみていました。でも、同じところがたくさん見つかってびっくりしました。
    • 外国人の存在は遠いと思っていましたが、違う国でも似ていることがあったり、お互いの国のことを知ることで身近に感じられるとわかりました。zoom上でもたくさん笑うなど楽しいコミュニケーションが取れるとわかりました。

    中国

    • 中国と日本の高校生が、”地球人 “として、直面している問題について、自国の状況を調査・発表し、両国の状況をまとめ、その対策を一緒に考えるという活動は、非常に有意義だと思った。
    • 中国と日本の環境問題、ジェンダー、音楽などの知識をたくさんもらいました。毎回の話し合いや発表の準備を通じて、グループワークの能力と日本語の能力がますます上がっています。これからもどんどん交流していきたいと考えています。
    担当教員の声

    日本

    本校においてはアメリカなどとの交流も行っていますが、その中で中国という国に対してはメディアの描くイメージが刷り込まれてしまっているように感じられる発言が見受けられることがあります。本活動を通じてのカウンターパートとの交流から、実は中国の同年代の生徒たちは、自分たちの趣味とそう変わらぬ趣味を楽しみ、非常に勤勉で日本に興味を持ってくれているのだ、と知ります。これは生徒の価値観形成に大変インパクトがあり、メディアからの情報を鵜呑みにせず、自分自身で物事を見て考えることの重要性を学ぶことができる、貴重な機会だと捉えています。

    中国

    このプログラムに参加している生徒は、高校1年生の時から3年連続で参加した。最初はぎこちなかったが、その後は自信を持って話せるようになった。 語学力だけでなく、グループでの協力、情報収集や分析などの能力も向上しました。 彼らが活動で見せた熱意と努力は、南京外国語学校の生徒の情熱的な友好、異文化コミュニケーション能力の高さ、そして総合的発達になったと思います。

    • 国際交流基金 JAPAN FOUNDATION
    • 通过《艾琳》学日语
    • 日本国际交流基金会|北京日本文化センター
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