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JAPAN FOUNDATION 国際交流基金[心連心]

日本と中国の若者が未来を共に創る
日中高校生対話・協働プログラム 対話と協働を通じて、日中高校生の絆をはぐくむ

Global Link 2020

使用言語日本語

実施形態Zoomにて計5回(洛陽4回/北京1回)

  • 三重高等学校
  • 洛陽外国語学校
    北京外国語大学附属外国語学校

洛陽:18名(教員2名/生徒16名)
北京:13名(教員1名/生徒12名)

  1. 第1回自己紹介(中国側:洛陽外国語学校)

    中日双方の学生による初めての交流活動として、学生の自信、学生の積極性の2点が特に気になった。

    まず自信について、自己紹介の時間が始まって間もなく、初対面の人と慣れない日本語で交流しているためか、学生たちはとても緊張した様子で、考えを上手く整理できない場面もあるなど、普段の学習内容を活かした十分な自己紹介ができなかった。特に普段から基礎がしっかりしている学生でも、うまく言葉が出てこないようだった。

    次に積極性について、自己紹介が進むと、本校の学生は日本の学生との交流やふれあいの中で徐々にリラックスし、学習内容を活かした積極的な交流ができるようになった。もちろん交流がスムーズにいかない場面もあったが、双方から強い積極性と熱意が感じられた。

    以上の2点から、日本語学習では、教科書の内容を単に丸暗記するだけではなく、自信と積極性を持つことも必要なのだと感じた。日本の学生との積極的なふれあいを通じて、日本語学習のおもしろさを発見し、学習に対する意欲を高め、教科書で学んだ知識を活かすことは、学生の学習促進に大きな効果がある。教師としては、学生がリラックスして積極的に日本語を勉強できるように指導し、日本語の成績向上をサポートしたい。

  2. 第2回高校生活(中国側:洛陽外国語学校)

    今回の交流活動では、本校の学生のコミュニケーション能力や表現力の向上、さらには活動前の準備が深く印象に残った。

    1回目のやや不慣れな交流・ふれあいを経て、本校の学生は普段の学習で会話能力を特に重視するようになったほか、日本の学生との交流の中で、いくつか日本語表現を学ぶこともできた。また、「高校生活」というお互いに親しみやすいテーマの下、本校の学生は滞りなく準備を進め、教科書で学んだ内容を活かしつつ、簡単ながらもスムーズな交流を行うことができた。

    一定の言語環境を整えることは、学生の学習意欲の向上や正しい日本語の習得に対して確かな効果があると思う。

  3. 第3回自己紹介・高校生活・将来の夢(中国側:北京外国語大学附属外国語学校)

    日本側の先生と学生はとても熱意があり、親切に名札まで準備してくれていた。本校の学生の多くは日本語レベルが不十分だったからか、やや大人しくなってしまった。

  4. 第4回日本の新年について(中国側:洛陽外国語学校)

    今回の交流活動では、普段の学習の積み重ねが学生の日常的なコミュニケーションの基礎につながっていることを感じた。

    本校の学生がリラックスし、積極性を持てるようになったとはいえ、特定の話題や内容に固執することなく、日本の学生と深くスムーズにコミュニケーションを取り、さらにそこから日本語学習に関する多くのヒントを学び取ることができるのは、やはり日本語の基礎がしっかりした学生であることが交流の中で分かった。

  5. 第5回中国の新年について(中国側:洛陽外国語学校)

    今回の交流活動では、学習態度が学生の日本語学習に及ぼす影響を強く感じた。

    学生の基礎学力はそれぞれ異なりますが、今回の活動では興味のあることを学ぶことで、日常会話の復習や単語の強化につながった学生が多く見られた。また、基礎学力がやや弱い学生の多くも、活動を通じて日本語の基本的な単語と文法をしっかりと学び、会話やコミュニケーションの面で大きな進歩があった。

    教師としては、日本語を学ぶ人にとって日々の努力は必要不可欠だと考えており、授業においても学生の興味を引き出し、それを継続する力につなげることで、長期的な成長を促していかなければならないと考えた。

参加生徒の感想

同世代との交流

  • 日本の若い学生と対面で交流する機会が得られた。また、日本人に中国の文化も紹介できた。(洛陽)
  • 今回の活動で初めて日本人と交流し、日本に対して新たな認識を持つとともに、日本語も上達した。(洛陽)
  • 将来に対して明確な目標を持っている日本の皆さんを見て、私も生活の中で興味のあることを探しながら、将来の目標や計画について考えたいと思った。(北京)

日本語での交流

  • 日本の文化や慣用表現を直接知ることができた。(洛陽)
  • 今回の交流活動を通じて会話が上達し、日本語で話し、日本語で自分の考えを言う勇気が持てるようになった。今後の勉強にも大きく役立つと思う。(洛陽)
  • 多くの日本語学習法を知り、日本語能力が鍛えられ、視野も広がった。(洛陽)

お互いについて学んだこと

  • 日本の高校生の生活に対する理解が深まり、日本という国への憧れが強くなった。(洛陽)
  • ネット上の情報を見るよりも、日本文化に対する興味が大きく掻き立てられた。(洛陽)
  • 日本のアニメを観るのが好きだが、今回の交流を通して日本のアニメ文化に対する理解も深まった。(洛陽)
  • 日本人が人や物事に接する時のマナーと風習・文化について知ることができた。(洛陽)
  • 日本の観光・風情・知識・文化、日本の高校のカリキュラム・大学入試制度、日本のアニメ文化・芸能人について知ることができた。(洛陽)
  • 日本の高校生と初めてリアルタイムに交流し、日本の高校生の学校生活を本当の意味で知ることができた。(北京)
  • 日本に対する理解や興味が深まった。日本の高校の部活について知り、興味が湧いた。(北京)
  • 日本の高校生活は多種多様で、中国とは異なり、学生の興味を引き出すことに重点を置いていることを知った。また、日本の高校2年生は、将来に対してより明確な目標を持っていた。(北京)

今後の交流に向けて

  • 今回の交流活動は、設備などに問題があったため、あまりスムーズに行かず、活動にも影響があった。今後の活動では、1対1のビデオ交流も追加してほしい。(洛陽)
  • 活動が終了した後も、SNSを利用して深い交流を続けたい。(洛陽)
  • もっと積極的かつ活発に発言するなど、こちら側の雰囲気を盛り上げたいと思った。今後も日中高校生のオンライン交流活動をたくさん開催してほしい。(北京)
  • 日本に行って直接現地の生活を体験してみたいと思った。(洛陽)
  • 日本の教師と学生の間のおもしろいエピソードや日本の高校生の間で流行っていることについてもっと知りたい。また、実際に高校生の部活を見てみたい。(北京)

先生より

【洛陽外国語学校】

今回の活動を通じて、学生たちはリラックスして積極的に学ぶ姿勢が日本語の学習や交流に役立つこと、そして日本に関する基本知識の継続的な蓄積が会話の基礎となり、スムーズな交流につながることが分かったようである。

今回の活動は、学生にとって日本語学習に対する意欲の向上や、日本語の基礎の重要性を深く理解することにつながった。また、教師としても、指導の中で適切な言語環境を整えることが、学生の積極的な日本語学習に役立つことに気付かされた。

交流活動の期間中、本校の教師と学生は学習や交流に積極的に取り組むとともに、毎回の活動から着実に学びを得て、成長に繋げる等、多くの成果が得られた。ただ、現在の学生の日本語レベルにまだまだ向上の余地があることも分かったので、教師と学生が一体となって努力をする必要がありそうだ。

【北京外国語大学附属外国語学校】

日本の高校生の日常生活について知ることができた。学生たちは自身の日本語能力不足を感じたのか、がんばって日本語を勉強したいと言っていた。オンライン交流とはいえ、学生たちは熱意にあふれていた。本校の日本語学生に交流の場を与えてくださった主催者に感謝している。

今後に向けて

【洛陽外国語学校】

交流活動を通じて中日双方がふれあうことで、お互いの学校や国の文化について一定の理解が得られ、今後の学生交流の基盤となった。コロナ禍の中、同様の活動をもっとたくさん開催し、より多くの学生が活動に参加できるようにしてほしい。

【北京外国語大学附属外国語学校】

普段日本語を話す機会があまりないため、学生の多くはオドオドとした様子で、日本語で表現する勇気が持てないようだった。この点については、自身の日本語教育を反省しなければならないと思った。

日本の学校とオフラインで交流し、学生に異なる国の高校生活を実際に体験させることができれば、異文化コミュニケーションの魅力を肌で感じてもらえると思う。

関連リンク

  • 国際交流基金 JAPAN FOUNDATION
  • アニメ・マンガの日本語
  • 日本国际交流基金会|北京日本文化センター
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