卒業生便り vol.2 第二期生 閻 亜光さん
大学生活
進路に迷い、なんとなく進学・・・
2007年に「中国高校生長期招へい事業」の第二期生として留学させていただいてから、約5年が経ちました。今は立命館アジア太平洋大学(APU)で国際経営学を勉強しています。帰国後は、自分の高校に戻り、いろいろ進学のことで悩んでいました。その時にAPUの方が自分の高校にやってきて、面接を受けてみたら合格しました。奨学金もあったので、この大学もいいかなと思い、入学を決めました。来日後、生活費のこともあってアルバイトをはじめたところ、最初の一年ぐらいは毎日学校とバイト先を往復するだけの生活でした。結果的には、お金をいっぱい稼いで、親にプレゼントを買ってあげられましたが。(笑)
サークル活動が転機に
2年生になって、縁あって「FLAG」という活動に参加させてもらいました。これは、新しくAPUに入ってきた学生たちに履修登録について教えたり、大学生活のアドバイスをしたりする活動です。この活動は僕にとって刺激的でした。新入生とかかわることが多くなるので、自分もたくさんの人と出会うことができたし、他の人たちにも色んな出会いを提供できたと思います。そして何より、一緒に活動してきたメンバーたちとの絆はかけがえのないものです。新入生のために、みんなで時間をかけて準備し、学校紹介のパワーポイントにも工夫を重ね、説明をより分かりやすくするために何度も何度もリハーサルをした事もありました。今思えば本当に大変な事がたくさんありましたが、そういう経験を共有したからこそ、メンバーと一緒に過ごした時間がこんなにも大切に感じるのだと思います。初めて大学のサークル活動に参加して、大学ならではの経験をして、自分の中で何かがぱっと開けたような気がしました。
自分の道は自分で切り開く
それから、僕は色々な活動に主体的に取り組むようになりました。アルバイトもいい経験になりましたが、やはり大学でしか体験できないことをやってみたいと思ったからです。例えば、APUのフィールドスタディに参加して、シンガポールとマレーシアに行きました。現地では、あるテーマについてグループで調査するという作業が課され、考えの違う人たちと意見をまとめることの大変さを実感しました。さらに、APUのオープンキャンパスの「GASS」という活動をさせてもらった際は、キャンパスツアーのリーダーを務めました。どのルートがより来場者のためになるか、どのような説明がより分かりやすいか、といった点でチームの意見が合わなかった際は、リーダーとして調整をしながらも、地道に話し合いを続けました。一つの目標に向けてみんなで頑張ったことがやはり一番重要だったと思います。
こうした活動を通じて、自分は何が得意で、何が苦手なのかといったことを、ある程度客観的に把握することができました。このことは本当に成長につながっていると思います。これから就活も始まり、残りわずか一年ほどの大学生活をどう送っていくのべきか考えなければなりません。そう思うと、なんとなく名残惜しくもなり、また忙しくなりそうだと少し気が重くもなります。でもそれは今の自分が、残りの時間が少なくても、まだまだたくさんのことをやると心に決めているからこそ、そう感じるのでしょう。APU進学を決めた時のような迷いはもうありません。自分の人生は自分で決めたいと思います。
高校時代に培ったもの
時々「成長はいったいどういうものなのだろう」と考えることがあります。それに対して、これまでなかなか自分なりの答えを出せませんでした。今思うと、この問いを抱くきっかけは、やはり高校時代にあったように思います。初めて日本に留学し、全く知らない人たちの中に一人放り込まれ、異文化の中で考え方の違いに戸惑いつつ、決して流暢でない日本語で必死にコミュニケーションをとらなくてはなりませんでした。辛かったこともたくさんあり、こっそり泣いてしまったことも何度もありました。しかし、その経験が今の自分の性格に繋がっているのではないかと思うのです。大学の勉強も、就活も、これからもっと忙しくなり、なかなか自分の時間がとれないかもしれませんが、悔いを残さないよう頑張っていきたいと思います。「自分の人生は自分で決めたい。」
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