「かけがえのない友がいれば、どこまでだって走れる」

名前
王 光哲(おう こうてつ) さん
プロフィール
2001年に生まれ、安徽省合肥市出身。
2019年9月、黒龍江大学日本語学科に入学。
2019年10月、ハルビンふれあいの場の活動に参加。
2022年9月、ハルビンふれあいの場の学生リーダーとなり、メンバーと一緒に数多くの中日文化交流イベントを開催。
2023年7月に大学卒業後、ライブハウススタッフや企業の日本語通訳など、様々な仕事に挑戦。
現在は日本航空株式会社に入社し、グランドスタッフとして働いている。
ふれあいの場の活動について
ふれあいの場の活動に参加しようと思った理由
私は小さい頃からずっと日本の特撮と邦ロックに興味を持ち、大学では日本語を専攻しようと思い、黒龍江大学日本語科に入学しました。同年10月、大学の先輩の紹介をきっかけに、ハルビンふれあいの場を知りました。日本文化だけではなく、異文化交流そのものが興味深いと思い、ハルビンふれあいの場の活動へ参加を決めました。それから、ふれあいの場のメンバーとして、色々な活動に参加し,やりがいのある時間を過ごしました。
ふれあいの場活動で大変だったことや課題
ハルビンふれあいの場のメンバーとして活動をしていた時期は、新型コロナウイルスの世界的な流行により、ふれあいの場の活動も非常に大きな影響を受けました。中国と日本の学生たちの対面活動を行うことができなくなりましたが、皆で絵葉書を送り合ったり、オンライン交流会を開いたりするなど、さまざまなやり方で距離を縮め、交流を行いました。このような状況でも皆で前を向き積極的な態度でさまざまな課題を乗り越え、仲間たちと情熱を持って交流していた光景は、今でも常に私を感動させます。
ふれあいの場活動で大切にしていたこと
ハルビンふれあいの場活動で一番大切にしていたものは、皆との出逢いと絆だと思います。今まで知らなかった中国と日本の学生たちが出会い、交流を通じてお互いの国の文化を理解し合い、最後に友達になることができたのは、本当に素晴らしい体験だと思っています。それだけではなく、たとえコロナウイルスの影響があったとしても、「山川異域、風月同天(離れていても繋がっている)」という同じ信念を持ち、両国間の文化交流の架け橋を築くという同じ目標に向けて企画や活動を準備するのは、私の大学生活の中で最も忘れがたい思い出です。むしろ、これは私の青春そのものだとも言えます。ハルビンふれあいの場のおかげで、皆さんと巡り合えたことに感謝します。そして、私もこの貴重な絆を永遠に続けたいです!


大学卒業後について
大学卒業後、ライブハウスのスタッフ、企業の営業、会議の通訳など、様々な仕事を経験しました。 現在は日本航空上海支店の一員として、大学で学んだ知識とスキルを活かしながら、社会の進歩と発展のために貢献しています。

仕事のやりがい、大変なこと
これらの仕事を通して、今までとは違う生き方を体験できただけではなく、数多くの貴重な気づきも得ました。 例えば、ライブハウスの仕事でライブの全体的な流れを学び、ずっと好きだった日本のバンド文化にも触れることができました。 また、営業の仕事を通して、ビジネスマナーや社会人としてのコミュニケーションの取り方など、多くのことを身に付けました。 会議通訳の仕事では日本語能力を高めたと同時に、困難にぶつかっても柔軟に対応できるスキルも身に付けました。現在、私は空港のグランドスタッフとして働いており、お客様と直接交流する仕事をしているので、自分の力でお客様の問題を解決できた時には、心からやりがいを感じられます。また、離陸する飛行機が空へ飛ぶ姿を見るたびに、チームワークの重要性と自分自身の仕事の価値を深く実感します。
しかし、仕事では大変なことも多くあります。例えば、お客様のクレーム対応や、業務における正確性とスピードの両立など、時々大きなプレッシャーを感じることがあります。ストレスを解消するために、私はよくふれあいの場の活動を通じて知り合った友たちに相談します。そして、いつも再び困難に立ち向かう勇気が湧いてくるのです。
ふれあいの場での経験を今後どのように活かしていきたいか
ふれあいの場の活動で得た一番大事な経験は、人と交流するスキルだと思っています。交流とは、お互いの考えを表現することと、理解することであり、日本の皆さんと交流するのは初めてだったので、活動中にいかに自分の考えを適当に伝え、お互いの考えを理解するかが最も努力したことです。それと同時に、交流の意味を深く理解し、交流の技術も身につけました。卒業後、職場においても交流は仕事に不可欠であり、ふれあいの場から学んだ経験を通じて、常に同僚たちやお客様と的確にコミュニケーションをとり、効率よく仕事ができています。
私は常々、人生はルートもゴールもないマラソンだと考えており、今の瞬間を掴み、できるだけ自分のやりたいことをやり、人生の多様性を探していきたいと思っています。
現在、私は大学で社会人に向けの動物医学のコースを受けています。当初は明確な目的があったわけではなく、単なる興味で始めたもので、現在の仕事とも直接関係はないかもしれません。しかし近年、世界中でペットが人々の生活に不可欠な存在になりつつあり、ペットと共に旅行するのも、よく見られるケースになってきました。将来、私が獣医師に関連する資格が取れれば、きっと仕事の中での動物検疫やペット受託などの業務に役立てると思っています。

前向きな気持ちで毎日過ごそうとしますが、時々未知なる未来に迷い込む時があり、重いストレスを感じて諦めたい時もあります。その度に、一人ぼっちで未来へ進んでいるのではなく、ふれあいの場で知り合った友たちと一緒に成長しているのだと感じています。この絆はいつも、私が前へ進み続ける力となります。かけがえのない友がいれば、どこまでだって走り続けることができると、私は心から強く信じています。