心連心ウェブサイトは日本と中国の若者が
未来を共に創る架け橋となります。

JAPAN FOUNDATION 国際交流基金[心連心]

日本と中国の若者が未来を共に創る

Voice ~参加者の声~ 西安外国語学校

共に未来へ

名前
王 成緒 (おう せいしょ)  さん
王 佳萱 (おう かけん)  さん

プロフィール
現在の所属:西安外国語学校 日本語クラス
学年:高校2年生

王 成緒

「相反するものは一致する。不調和なものが最も美しい調和を作る。」——経済が急速に発展した今、現代人は各国文化の結びつきや交流に目を向けるようになっています。国際交流基金主催の「日中高校生対話・協働プログラム」に参加できたことは、私にとって大きな喜びでした。日本の沖縄県立向陽高等学校のみなさんと交流する中で、自分の視野を広げながら、異文化の魅力を感じることができたと思います。

初めてのオンライン交流会では、自身の平凡な会話能力に不安を感じ、気持ちが落ち着きませんでしたが、いざ始まってみると、徐々にそれが取り越し苦労であることに気づかされました。お互いの地域の文化をパワーポイント資料で発表した際には、多彩な画像やビデオに加え、紹介文にも工夫を凝らすことで、双方の理解を深めるとともに、それぞれの土地柄や人に好奇心と興味を持ってもらうことができたと思います。特に、中国の内陸部で暮らしてきた一人の学生として、相手校が海に近いことを知った時は、思わず感嘆の言葉があふれました。私が日本語で「海がきれいですね」「食堂のお魚は新鮮そうですね」と感想を伝えると、日本の高校生も中国語で一言「謝謝」(ありがとう)と返した後に、私たち西安の食べ物や風景も素敵だと言ってくれました。そして、そんな友好的な雰囲気のお陰で、ようやく全身の力が抜け、静かな海にいるような気持ちで交流を楽しめるようになりました。

写真
写真を拡大
交流会の様子1

日本の高校生が私たちと同じような趣味を持っているとわかった時は、うれしい気持ちとともに親近感も湧きました。しかし、一番印象に残っているのは、やはり生活面の違いです。日本の高校に春休みや多種多様な部活動があること、日本の街並みや新幹線の緻密な設計など、これまで知らなかったことに好奇心がそそられました。また、フリートークの時間も、みんなとても熱心でした。私はあまり会話が上手な方ではありませんが、伝えたいことがあるのなら、何かしら相手に伝える方法はあるものだと考え、ホワイトボードや体の動きも駆使しながら、自分の想いを伝えました。一字一句まで正確な聞き取りができず、スムーズなコミュニケーションが難しいにもかかわらず、最初の一問一答形式の会話から後半に徐々に話が盛り上がるまでの間、みんな一生懸命になりながら、たくさんのお話をしたことが、今でも一番心に残っています。初めから演説家のようにペラペラと言葉を並べ立てると、かえって嘘くさいものです。人と人の関係は、一歩一歩深まっていくものなのですから、私たちのように少しずつ変化することが、最も自然なのではないでしょうか。

中国と日本の間に長い文化交流の歴史があることを、私は常に心に留めています。両国が交流を通じて独自の文化を築き上げてきたことを考えると、コロナ禍という非常時に日中高校生対話・協働プログラムを開催する意義は決して小さくありません。文化交流に対する両国の人々の願いを胸に、情報ネットワークの力も借りながら、心を一つに美しい旋律を奏でれば、平和な未来へと続く道が開けることでしょう。

王 佳萱

昨年、国際交流基金の「日中高校生対話・協働プログラム」に参加し、日本の沖縄県立向陽高等学校のみなさんとオンライン交流を行いました。今回の交流活動はいまだ記憶に新しく、得られたものも多かったです。

交流に参加した当初、私はたどたどしい日本語しか話せず、知らない人との会話にも慣れていませんでした。しかも、相手は日本の高校生です。スムーズにコミュニケーションが取れるか心配だったので、先生の指導のもとで、教室や廊下、帰り道の駅を含め、時間さえあれば、原稿を取り出して見直すなど、みんな繰り返し練習に励みました。初めての交流会では、自己紹介の後、沖縄県立向陽高等学校のみなさんが地域の風景や文化を熱心に紹介してくれました。また、フリートークの際も、親切に多くの話題を振ってくれたお陰で、リラックスした雰囲気で楽しい時間を過ごせました。日本の高校生が自分たちで作成したビデオを見せてくれた時は、最近観た漫画や好きなアーティスト、人気グルメの話題で盛り上がりました。ビデオに映る美しく波打つ日本の海、みんなの生き生きとした日常生活の話、最後の交流会での名残惜しい眼差しや一生懸命に振ってくれた手、どれもはっきりと記憶に残っています。

写真
写真を拡大
交流会の様子2

国は違えども、私たちは同じような趣味を持ち、同じように青春を謳歌する高校生です。単語や表現に間違いがあった時も、緊張して簡単な拗音や濁音さえ上手く発音できなかった時も、みんなボディランゲージを交えながら、辛抱強く話を聞き出すなど、コロナ禍の影響で直接の対面が叶わない中でも、お互いに真心を込めて友情を伝え合うことができました。また、画面越しではありますが、日本の高校生の優しさや温かさも強く感じられました。交流を重ねるごとに、友情が深まっただけでなく、日本語の会話能力も向上し、日本語学習に大いに役立ったと思います。

このほか、3人一組で交流テーマであるご当地グルメの紹介を担当した時は、日本の高校生に中国の食文化をよりよく理解してもらうため、みんな積極的に作業を分担し、企画の準備を進めました。その際、放課後に西安のご当地グルメの取材と撮影のため、寒い冬にもかかわらず、仲間と一緒に「陝拾参」というお店のアイスを食べに行ったのですが、冷え冷えとした外気とは対照的に、心の中は温かく感じられました。撮影した写真を日本の高校生に見せた時の反応もとても良く、みなさん西安に対して大きな興味を示してくれました。コロナ禍が終息したら、ぜひ西安観光に来て、この街の魅力をその身で感じてもらいたいです。このように、文化を伝える楽しさを学んだことは、私にとって大きな成長でした。

写真
写真を拡大
「陝拾参」というお店のアイス

色々な味に広く親しむこと。これは食生活のみならず、文化交流においても重要です。

今回交流の場を提供し、異文化の魅力を感じさせてくださった国際交流基金に感謝しています。文化を体験し、文化を伝える中で、人間として成長し、自信が持てるようになりました。また、グローバルな視野が養われたことで、異文化交流に対する意識も高まったと思います。

今後も新たな時代を生きる若者として、中国と日本を結ぶ友好の船に乗り、微力ながらも両国の関係発展に貢献していければ幸いです。ぜひみんなで友情の帆を掲げ、太平洋の海を渡りましょう!

2022年6月24日
西安外国語学校
王 成緒、王 佳萱

写真
写真を拡大
実地調査中(王佳萱)

よく読まれている記事

  • 国際交流基金 JAPAN FOUNDATION
  • 通过《艾琳》学日语
  • 日本国际交流基金会|北京日本文化センター
  • 日本国际交流基金会|北京日本文化センター[微博]Weibo