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イベントレポート

済南ふれあいの場:「日系企業における新入社員の成長の道」交流会

2022年4月16日(土)

 2022年4月16日午前9時、済南ふれあいの場はオンラインで「日系企業における職場新人の成長の道」交流会を開催した。今回の交流会では、済南ふれあいの場の副主任孫守峰助教授が司会を務め、山東成均情報科学技術有限会社の李陽社長が主講者を務めた。済南大学の安同信教授、山東医学高等専門学校の李萌教授、わが校の日本語学部の石田曜博士と大学院生、大学生及び山東大学、山東女子学院、山東交通学院の学生が今回の交流会に参加した。

 交流会の冒頭、孫守峰助教授は李陽社長を紹介し、熱烈に歓迎した。李陽社長はまず日本の日本電気株式会社(NEC Corporation)で働いた8年間の経歴を簡単に紹介し、自分の経験が学生たちの就職に役立つことを望んだ。それから、李陽社長は日系企業制度、日系企業文化、日系企業に溶け込む提案などいくつかの方面から説明した。

 李陽社長は学生たちに日系企業制度を紹介し、終身雇用制度と年功序列制度の二つの中核制度のことを詳しく説明した。自分の日本での経験に基づき、二つの中核制度が新人に与えるプラスとマイナスの影響を述べ、この二つの制度の現状を分析し、まとめた。続いて、研修、給料、昇進の3つの方面から日本の人事制度と昇進制度を紹介した。人事制度の研修は“必修”と“選択”に分けられる。このような研修は新人に育成の機会を提供することができて、新人の総合的な能力の向上に対して、貢献することができる。多くの日本企業は固定給制度、職務給制度を実施しているため、社員の納得度が高い。

 次に、李陽社長は会社に対する忠誠心、書面報告、グループ活動、チームワークの4つの部分から日系企業文化を詳しく紹介した。李陽社長は日本の社内制度と社外環境規範が社員の忠誠を促し、また日本の会社がプロセスを重視し、何事も書面で保存し、メールを書く重要性を示した。それから、李陽社長は自分の仕事の経験に基づいた日系企業に順応する6つのポイントを提案した。その提案とは、基礎からしっかりと仕事をして、技能が多ければ多いほどよくて、効果的にコミュニケーションを図り、積極的な態度を維持して、目標を設定し、団結精神を備えなければならない。最後に、李陽社長は交流会の内容をまとめ、日本の桜の写真を参加者達に見せた。

 交流の一環として、先生たちは李陽社長の発表内容に対して、自分の感想を述べた。孫守峰助教授は、李陽社長が日本の企業文化を自分の知見から説明し、学生たちに実際のケースをシェアし、学生たちにとって大きな学びとなったと、感謝の意を表した。済南大学の安同信教授は、李陽社長は実体験から、日系企業の仕事のプロセスをより明確に理解し、学ぶことが多かったと述べた。山東医学高等専門学校の李萌教授も収穫が多い交流会だったと述べ、今後このようなイベントを多く実施したいと話した。

 済南ふれあいの場の学生ボランティア担当者の楊爽さんは日本の残業文化の現状について、質問をした。李陽社長は日本の残業文化が日本企業自身の文化、日本の生活様式及び残業代の3つの要素の影響によって現れたと指摘した。日本は現在、水曜日の定時退社日を採用し、水曜日に時間通りに退勤することを要求しているも指摘した。石田曜博士は、日本の残業文化について、現在も無償残業があり、日本の大学の先生も残業するのが一般的だと話した。

 今回の交流会では、学生たちは日系企業の制度と文化に対する理解を促した。日系企業の新入社員の具体的な育成に関しても理解を深めることができた。

提供者:唐琳
翻訳者:冷美香

 

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