私たち「モーニング・クインテット」(お茶の水女子大学、早稲田大学、芝浦工業大学計5名)は、中国の浙江省杭州市を訪問し、現地の学生とともに「日本の雅俗を伝える」文化交流イベントを行いました。1日目は浙江工商大学で、2日目は杭州商学院で開催しました。日本の「雅」の文化としてお花見をテーマに折り紙、浴衣、茶道、日本の遊びのブースを、日本の「俗」の文化として妖怪をテーマに妖怪紹介と仮装、肝試しのブースを設けました。
2日間とも想像以上の大盛況で、合わせて600名以上の来場者に楽しんでもらうことができました。
このイベントに向けて、11月から準備に取り掛かりました。現地を見ることのできない状況で内容を詰めるのは大変でしたが、中国のカウンターパートの協力の下、地道に準備を進めてきました。イベント当日に来場者の笑顔を見て、そうした苦労が全て報われた気がして、本当に嬉しかったです。毎日食事を共にし、様々なたわいもない話をし、準備・運営の大変さやイベント成功の喜びを分かち合ったカウンターパートたちとは生涯交流を続けていきたいです。
折り紙ブースでは、折り紙を実際に折ってもらうコーナー、難易度の高い折り紙作品を展示するコーナー、折った桜にメッセージを書いて桜の木のポスターに貼ってもらう「桜のメッセージボード」コーナーの3つを行いました。折り方の手順を大きな紙に貼って説明したことで、少し遠くからでも折り紙に挑戦する人がいて良かったです。折り方が分からなくなった人には実際に折り方を見せながら一緒に折ることで、たくさんの来場者と交流することができました。
このブースは妖怪仮装や肝試しを体験してもらう前に、まずは妖怪の知識を深めてもらおう!という趣旨で設置しました。具体的には、前半は妖怪の成り立ち、特徴、そして現代の妖怪文化に関するスライドを説明し、後半は簡単な選択式のクイズを行いました。妖怪紹介は内容が少し真面目すぎたのか聴き手が退屈しているように見受けられることもありましたが、クイズにはみんな奮って参加してくれました。特に子どもたちが喜んで答えていました。
浴衣ブースは両日ともに常に予約待ちが出るほど大盛況でした。色や柄が少しずつ異なる豊富な浴衣の中から自分が着たいものを選んでもらったため、浴衣選びから着付け、そして写真撮影まで終始楽しんでもらえたようでした。実際に和服を着てみるのは初めてという来場者が多く、帯結びはもちろんのこと、かんざしなどのヘアアクセサリーや巾着といった浴衣以外の小物にも興味を持ってくれた来場者が多かったです。反省点としては、客層の見極めが少々あまかったことが挙げられました。
日本伝統の妖怪に仮装してもらい、妖怪になりきって楽しく写真を撮ってもらうブースです。用意した衣装は、1日目は一つ目小僧 ・ からかさお化け・猫娘・一反木綿・鬼・化狐、2日目 には 天狗・狼男も加えました。参加者は各自気に入った衣装を選んで仮装を楽しんでくれました。すべての衣装を着た人や、猫娘の洋服を着て化狐の面をかぶる人など自己流のアレンジを加えた楽しみ方をする人も多くいました。3人のボランティアのおかげでスムーズに運営できました。また、文章での妖怪紹介や妖怪に関する絵本の展示も行いました。こちらもみなさん興味を持って下さり、カウンターパートの協力のおかげで中国の方々にも説明をすることができました。
茶道ブースでは、実際に抹茶を点てる体験を提供しました。茶杓・茶筅の説明から、お菓子を頂くまで、一連の流れを来場者は学びました。会場に流れるお琴の調べを楽しみながら、折り紙の桜を眺め、抹茶を頂く静かな時間は、茶道ブースでしか味わうことができません。運営側は、抹茶碗を交代で洗うなど、作業が多くかなり忙しいブースでしたが、ボランティアを含めた役割分担により、最大限の人数に茶道体験を提供できたと思います。
肝試しブースは、7つのテントの周りを暗幕で囲って作りました。会場製作時間がタイトだったので、内装は控えめにして音響で雰囲気を出しつつ妖怪役の演技力で肝試しを楽しんでもらいました。6人の妖怪役には、天狗・産女・座敷童・ぬっぺほふ・犬神・土蜘蛛をそれぞれ演じてもらいました。正直この企画を練っている段階では、本当に参加者が怖がってくれるかどうか甚だ疑問でした。しかし実際イベント当日になってみると、肝試しブース内からは参加者の悲鳴、笑い声が飛び交ってきてすごく安心しました。
他ブースだけではあり余ってしまう学生の体力を活用できるのが、遊びブースです。コマ回し、けん玉、メンコ、福笑い、羽根つきを準備しました。コマ回しでは、中国の駒とは違った遊び方に興味を持った来場者が多かったです。メンコは、床に叩き付けてもひっくり返すことができず、苦戦する方の姿がしばしば見受けられました。けん玉は、けん玉検定十級から一級の技を展示し、来場者に挑戦してもらいました。羽根つきでは、定期的に試合を実施し、勝者に景品(お寿司のストラップ)を贈呈しました。
浙江工商大学の日本語コーナーに参加し、私たちモーニング・クインテットから「最近日本で流行っているもの」、現地の中国人学生から「最近中国で流行っているもの」について発表しました。日本の流行りとして「自撮り」を取り上げ、日本発の独特の撮影方法「マカンコウサッポウ」を紹介し、最後にはその撮影方法も実践してすごく盛り上がりました。
杭州商学院には日本語学科はありませんが、和風日語協会という日本に関心を持つ愛好者が集まるサークルがあります。イベント本番前にそのメンバーとの交流を深めるため、日本と中国で意味の異なる漢字についてのクイズ、フルーツバスケット、イベント宣伝を行いました。
リーダー
お茶の水女子大学1年
佐藤琴乃
微信への投稿率の高さだけでは誰にも負けないリーダーです。特に、楊さんと急接近したのが思い出深いです(哈哈)。いや、楊さんは松田さんと婚約したので、これは冗談です。何より、イベントの大入り様に感動しました。日中大学生交流であったからこそ、イベント企画をカウンターパートとともにゼロから作り上げる、という壮大な経験ができました。関わって頂いた皆様に感謝です。
芝浦工業大学1年
岩田旬治
毎日が忙しく、想像以上に充実した1週間になりました。渡航前は不安と緊張でいっぱいでしたが、大切な思い出もたくさんでき、参加できてとてもよかったです。みなさんとお会いできてとても嬉しかったです!
お茶の水女子大学2年
池田百合子
今回のプロジェクトへの参加は私にとって大きな挑戦でした。多くのことを学び、得ることができましたが、互いに支えあえる大切な友人が出来たことが何よりもの収穫です。みなさん、ありがとうございました‼
早稲田大学1年
松田 卓
今イベントを通して自分が知らなかったことを多く学び、自分は日本だけでなく世界で生きているということを体感できました。そして何よりも、たくさんの素晴らしい仲間に出会えたことが最大の収穫でした。みなさん本当にありがとうございました。
お茶の水女子大学2年
南 有紗
渡航前に抱えていた不安(準備はうまく進むか・仲良くなれるか等)がすべて吹き飛ばされる、本当に素敵な8日間でした!目まぐるしい日程の中で得たものは語りきれない程たくさんあり、生涯の宝物です!!みなさん心からありがとうございました。謝謝~
リーダー
浙江工商大学3年
孫磊
3月から毎日毎日忙しかったです。イベントのために色々な準備をしました。皆さんの協力のおかげで、参加者がたくさん来て楽しいイベントになりました。イベントは大成功と思います。イベントの間に、日本人5人といい友達になったことは一番楽しい思い出です。そして、日本の雅俗文化への理解が深まり、興味も湧きました。
浙江工商大学2年
呉希雅
今度のイベントはとっても楽しかったです!初めて日本人の友達と一緒にイベントを行ったり、遊びました。日本の文化や大学生活ももっとわかるようになりました。そして、日本人の優しさももっと感じられました!機会があれば、またみんなと逢いたいです!
浙江工商大学3年
柴学茂
みんなと一緒に精一杯頑張りました。最初は自分の日本語に自信がないのでちょっと緊張しました。でも日本人の学生たちが優しく、日本文化も面白いので、とても楽しかったです。これから日本側の学生たちとの友情を大切にし、日本の文化にできるだけ接していきたいです。
浙江工商大学3年
張鎔迪
今回のイベントに参加してうれしくて印象深かったです。日本の雅俗文化に対して、だんだん興味が湧き、理解も深まりました。また、優しい日本の友達にぜひもう一度中国に来てほしいです。
浙江工商大学3年
屈鈺嵐
日本側の大学生と中国側の大学生の交流を通して、日本語でコミュニケーションができる喜びを味わうとともに、日本語を学ぶ、日本の興味を持っている学生が中国にはたくさんいることに気付きました!私は今回の活動でいろいろな日本の雅俗文化を勉強して、本当に良かったと思いました。
浙江工商大学2年
李瀟雯
今回のイベントを通して、大変いい勉強になったと思います。日本への理解を深めることができたし、日本への興味もより深くなりました。さらに、新しい友達もたくさんできました。今回のイベントに参加して本当に良かったと思います。
杭州商学院3年
楊秋語
今回のようなイベントに参加できて,本当に良かったと思います。日本からの皆さんと交流する時に、言葉で表せない親近感を私は感じました。それはお互いに共通の話題が多く、相手国に愛情を抱いているからだと思います。皆さんと知り合えて本当に嬉しいです!
浙江工商大学3年
洪露璐
こういうイベントに参加するのは初めてでした。そして、日本側の大学生と話し合ったこともないですから、最初はとても心細かったです。今回のイベントについて、やはり一番印象深いのは日本人の思いやり精神ですね。誠にありがとうございました
浙江工商大学3年
林安昕
この度は皆さんいろいろお疲れ様でした。短い間でしたが、たくさんの体験ができて、最高の思い出になりました!
杭州商学院2年
呉文杰
I really enjoyed the days we spent together. We prepared the event for more than 3 months from December 2016 to March 2017. At first, we used Skype to chat with each other, later we used WeChat. I can’t speak and write Japanese, but all of you never mind and talked to me in English that really moved me. The event was very successful, many students in our school joined. Very meaningful ! The time went like lightning and it became the most valuable memory in my life.
浙江工商大学3年
蕢雯姫
日本人のみなさん、この一週間ありがとうございました。いろいろ難しく思うことがありましたが、みなさんと一緒に力を合わせて、イベントを最後まで順調にやり遂げて、本当に楽しい体験でした!私もずっとこの良い思い出を忘れないで大切にしていきます!
Galleryその他の交流
イベントのほかにも、浙江工商大学や杭州商学院のみんなと様々な交流を行いました。一緒にテーブルを囲んでご飯を食べ、西湖に行ったり、UNOや麻雀で遊んだり。お互いの文化に触れ、あっという間に距離を縮めました。
1日目
到着/
岩田くん誕生日
パーティー
2日目
イベント準備・買出し
日本語コーナー参加
3日目
杭州商学院和風
日語協会メンバー
と交流、イベント宣伝
/打ち合わせ
4日目
日本語授業で
イベント宣伝
/会場設営
5日目
イベント本番
1日目
6日目
イベント本番
2日目
7日目
フィールドワーク
交流会
8日目
帰国