私たち「早稲田日中大使」(早稲田大学:計5名)は2019年3月12日〜18日までの7日間、中国重慶市に渡航し、重慶師範大学の日本語学科の学生と共に「日本の学校生活を体験しよう」という日本文化交流イベントを開催しました。
放課後のクラブ活動をテーマにした、アフレコ、空手、着付け、茶道、昔遊びのブースに加え、学校で使われる日本語講座、給食の提供、卒業式をイメージした桜のパネルでの記念撮影というイベント構成で行いました。準備期間は予想外の事態に見舞われることもありました。しかしカウンターパートや当日ボランティアを含めチーム一丸となってイベントの準備及び運営に取り組み、当日は約150人の参加者が楽しむ様子を見ることができました。
イベント以外にも、小学校訪問やフィールドワークを通じて、重慶師範大学の学生たちと交流を深めることができました。
参加者はあまり多くなかったので、積極的に声をかけることで普段行うことのないアフレコに挑戦してもらいました。恥ずかしがる参加者が多かったのですが、苦戦しながらも楽しそうに声を当てている様子がうかがえました。
簡単な技を体験してもらうと同時に、中国の武道との違いを知ってもらえるよう工夫しました。来てくれた人には楽しんでもらえたのですが、派遣前に十分な練習ができなかったことが悔やまれ、ふれあいの場が終わった夜に空手の先生に怒られる夢を見ました(笑)。
重慶ふれあいの場にもともとあった浴衣は女性用が多かったので、日本からは男性用の浴衣や甚平を持っていきました。
整理券を配布し、時間ごとに対応したので、大きな混乱もなく多くの人に着付けをすることができました。特に女子大学生に人気で、写真撮影パネルの前で撮影をしてSNSで発信してくれる人が多かったです。また、子供用の浴衣も用意していたので、イベントに来ていた2歳の子供にも着付けを楽しんでもらえました。
約100名が参加してくれました。茶道の所作の一つである袱紗捌き(ふくささばき)を実践し、日本の和菓子を食べ、自分で点てたお茶を飲む、という体験をしていただきました。お菓子、お茶の味に対して様々な反応があり興味深かったです。苦いのを我慢して飲む人もいれば、お茶をおかわりする人もいました。総じて参加者が日本の伝統文化を楽しみながら体験していたことが喜びとなりました。
前の日に日本語授業で交流した2年生がたくさん折り紙コーナーにやってきて、「鶴の折り方を教えて」「この風船の作り方を教えて」と聞いてくれました。自分で折りあげて喜んでいるみんなの様子を見て、よかったなと思いました。
テーマが学校生活なので、給食としておにぎり・焼き餃子・味噌汁を提供しました。
中国では水餃子が一般的で、しかも餃子は主食で食べます。一方、日本では餃子はご飯のおかずとして食べられています。給食を通して日中間の食習慣の違いを体験してほしかったので、このメニューにしました。
調理の際に日本の餃子と中国の餃子は調理方法が異なり、カウンターパートのみんなも苦戦していましたが、なんとかそれらしく仕上がりました。努力の甲斐あり、準備した端から品物がなくなるという盛況ぶりでした。
学校で使う日本語講座では、日本の学校の特殊な制度などを説明しました。当日ボランティアの学生が同時通訳をしてくれました。外国語を聞いて瞬時に訳す作業というのは本当に難しいことなので、重慶師範大学の学生は本当にレベルが高いなと思いました。聞いていて楽しいのか不安でしたが、参加者の反応はとてもよく、盛り上がりました。最後は音楽の授業と称して参加者に1曲歌ってもらいました。みんなの反応が本当に良かったです。
各ブースを楽しんでいただいた後は卒業証書を渡し、卒業式をイメージした桜のパネルの前で写真撮影を行いました。また、インスタントカメラでの撮影はとても人気があり、みんな世界で1枚だけの写真を楽しんでいました。
- このイベントは有意義であったか
- 90%近くの参加者が「とても有意義であった」と答えました。「わからない」「あまり有意義でなかった」「有意義でなかった」と答えた参加者はいませんでした。
- ふれあいの場がどの程度来場者が持つ日本の印象・関心に影響を与えたか
- 90%近い人々が「非常に」もしくは「比較的」影響を受けたと答えてくれました。
2日間で1~3年生の日本語授業に参加し、日本の大学生活や日本の大学生の間で流行しているものをクイズ形式で紹介しました。中国の大学生からは、重慶のおすすめスポットやグルメ、若者言葉などのプレゼンがありました。プレゼンの中では、中国各地の方言を用いた伝言ゲームや漢服や琵琶の体験をさせてもらい、中国の文化を楽しく、理解を深めることができました。
重慶師範大学付属小学校を訪問し、中国の小学生と交流をしました。小学校では温かい出迎えを受け、先生に校舎を案内してもらった後、5年生の授業を訪問しました。小学生による迫力満点の太極拳や剣術を鑑賞し、日本側からはメンバー黒岩君の地元の盆踊りである「松本ぼんぼん」を一緒に踊りました。また、書道体験やジェスチャーゲームを通じて、小学生との交流をさらに深めることができました。
-
中国語の学習経験も中国滞在経験もない私は、中国での生活に不安を抱いていましたが、カウンターパートの助けを借りながら不自由なく生活を楽しむことができました。学生同士が手をつないだり腕を組んだりしながら校内を歩く文化に初めは驚きましたが、2日目からは私も常にだれかと手をつないだり、腕を組んだりしながら生活していたように思います。カウンターパートには大変お世話になりました。渡航前の準備の段階から協力的で、親しみやすく、私たちを支えてくれました。また当日ボランティアの学生も率先して仕事に携わってくれました。彼らのサポートのおかげでイベントを順調に行うことができた、と感謝しています。
- 早稲田大学 4年
- 大野織音
-
初めての中国、かつ中国語の知識もないことから、スムーズに準備が進められるか不安な点もありましたが、重慶の大学生たちは渡航前から本番まで本当に熱心に協力してくれただだけでなく、現地での生活でも私たちをサポートしてくれたおかげで、重慶でかけがえのない体験ができたと考えています。今後も、この事業で出会った人々との関係を大切にするだけでなく、日本においても日中交流に積極的に取り組み、中国への理解を深めていきたいです。
- 早稲田大学 4年
- 鳴海かさね
-
私自身、以前中国に住んでいた経験がありましたが、今回はたくさんの新たな発見がありました。まず、日本人として、早稲田生として中国に行くことの重みと同時に、リーダーとして人をまとめて動かすことの難しさを痛感しました。しかしカウンターパートはもちろん、当日ボランティアの学生たちもみんな親切で、イベント当日は指示したこと以外にもたくさんのことに協力してくれてとても助かりました。 他のメンバーも初めて訪れる重慶に少し戸惑い、重慶側の学生も初めて出会う日本人学生との接し方に戸惑っている様子が見られました。しかしイベントのみならず、フィールドワークや寮生活、カウンターパートとの何気ない会話などを通して深い交流ができたと思います。みんなのおかげで、重慶が大好きな場所になりました。絶対に重慶師範大学の仲間に会いに重慶に戻ってきます。
- チームリーダー
早稲田大学 4年 - 武田真由子
- チームリーダー
-
今回の派遣は僕にとって初めてのユーラシア大陸進出となりました。今まで中国についてはニュースで伝えられていることぐらいしか分かりませんでした。しかし、実際に行ってみると実に多くの発見がありました。派遣によって僕の中国と中国人に対するイメージが大きく変わりました。
- 早稲田大学 1年
- 黒岩祥悟
-
最初は、「中国に行ったことないから、このプログラムに参加して行ってみようかな」程度の意識でした。帰国後、中国という国がとても興味深い国だと強く実感しました。中国の現地の大学生と交流し、協力してイベントをつくり、友情をはぐくむことができ本当に良かったです。また中国の小学校へ訪問し、現地の小学生と盆踊りを踊り、ゲームを楽しみました。このような経験は最初で最後だと思います。大学に泊まったことで中国の大学生活を垣間見ることができました。今後は中国語の授業を大学で取り、もっと深く中国についての知識をつけ、また中国に行ってみたいという気持ちがとても強くなりました。カウンターパートがとてもいい人たちで、もっと長くいたかったです。帰りの飛行機が一番つらかったです。またカウンターパートに会って、重慶のいろいろな場所に行ってみたいと思います。
- 早稲田大学 2年
- 氷沢遼
-
早稲田の皆さんは来てくれて本当にありがたいと思います!「日本学校生活を体験する」このイベントを通して、日本の茶道や空手、吹き替えなどの伝統文化と流行文化を身をもって体験し、大変勉強になりました。また、イベントの事前準備からイベント当日までは日本の皆さんといろいろなことを交流して、今まで知らない日本についてのことも知りました。日本へもっと興味を持つようにもなりました。今後も中日友好交流のために頑張ろうと思います。
- リーダー
重慶師範大学 3年 - 周遠平
- リーダー
-
みんなと1週間だけ過ごしましたが、永遠の友達になりたい!日本側の皆さんのおかげで、日本に対する認識が深くなりました。今回はみんなが中国に来て、今度は代わりに私が日本に行って皆さんと会おうと思います!
- リーダー
重慶師範大学 3年 - 呉建軍
- リーダー
-
イベントの1週間の中で毎日忙しかったが、楽しかったです。この間に自分の日本語も向上し、みんなとの関係も近くなりました。僕はこのようなイベントはいいと思います。
- 重慶師範大学 2年
- 呉磊
-
皆さんと過ごしたという記憶は人生に役に立ち、絶対忘れてはならないです。
- 重慶師範大学 2年
- 楊瑞
-
このイベントはとても楽しかったです。実は日本のみんなが来る前に、ずっと心配していました。言語が通じるかどうかだけではなく、私の学校は早稲田大学のようにそんな名門校じゃないから、頭がよさそうなみんなと共通の話題があるかどうかわからないし、日本のみんながここにきたら慣れるかなど心配でした。でも、日本の方が来て会ってから、その心配が全部なくなりました。国籍が違うけれども、いろんなことが同じです。例えば、米津玄師とかCharlie Puthなど、好きな歌手が同じです。それから、みんなはいつも愛想がよくて、優しいです。私たちが日本語を話す途中で突然単語を忘れたとき、単語を調べて見つけるまで待ってくれていたからです。それに、みんなはとても優秀な人で、英語も中国語もよくて、ほかの才能もあって、責任感があります。今度のイベントを通じて、私たちが触れ合えて、いい友達になれてよかったです!
- 重慶師範大学 3年
- 趙婷
-
私ははじめて日本の学生と一緒にイベントの準備をしたので、最初はとても恥ずかしくて、早稲田大学の皆さんと話すと、顔が赤くなったときもあります。みんな優しくて、私は日本人と交流する勇気がありました。着付けグループの皆さんと準備をするとき、うまくいくかすごく心配していましたが、みんなと何回も練習を繰り返して、最後は大成功でした!!早稲田大学の皆さんと出会って、本当にうれしいと思います!これからふれあいの場で、日本のことを勉強し続けています。
- 重慶師範大学 3年
- 劉悦
-
早稲田大学の皆さんが優しくて、いい人だ。彼らと知り合いになって、いろんなことをして、楽しかったです。みんなと一緒にゲームをしたり、茶道を体験したり、空手を練習したりして、1週間をのんびり過ごしました。みんなとの活動は忘れません!
- 重慶師範大学 2年
- 曽翠
-
日本からの皆さんと一緒に楽しい日を過ごしました。この間、ゲームをしたり、料理を作ったりしたから大変勉強になりました。しかし、自分自身の日本語はまたまた下手なので、コミュニケーションすることがうまくできなかったです。言いたかったが言えなかったと残念だと思います。だから、私はもっと日本語の勉強を頑張らなければなりませんと考えています。もし、再会のチャンスがあれば、私は絶対に日本の皆さんと話し合うことができると信じています!
- 重慶師範大学 2年
- 張暁雅
-
日本人の友達と一緒に過ごす時間はとても楽しかったです。みんなはとても親切です。武田さんはとても明るくて朗らかです。大野さんと鳴海さんはとても優しい人です。氷沢遼君はしおらしいです。そして、黒岩さんは一番ユーモアな人です。みんないい人です。皆さんと今回一緒に過ごす機会ができて嬉しいです。またお会いしたいです、みんなお元気で。
- 重慶師範大学 1年
- 郭小玉
-
日本の皆と中国の皆と会って、嬉しかったです!いろいろな友達を作って、幸せでした。いつか皆と再会すること、楽しみにしています。
- 重慶師範大学 3年
- 柳小情
-
今回の交流活動は私の人生における最高の思い出の一つとなった。優しい皆はすごいと思う。彼らと付き合って、私は多くの本物の交流用語を習って、日本に行って研究する決心を固めた。1週間は早い、全然足りない!もう一度ほしいな
- 重慶師範大学 2年
- 王逸恬
-
今回のイベントについていろいろな感想と感動があります。日本でも中国でも同年輩の若い者は集まって交流して、みんなの同じさと違いをわかって、参加を決定してよかったと思います!
- 重慶師範大学 2年
- 黄加洲
-
皆さんと一緒に過ごしていた日々はとっても楽しかったです!日本人の皆さんと話し合って、日本についてのこともっと深く理解になって、友情も築きました。本当に貴重な体験だと思います!
- 重慶師範大学 3年
- 李嘉瑋
-
みんなと過ごしたその1週間は本当に楽しかったよ!!!!いろいろ勉強になりました!優しくて、真面目で本当にすごい日本のみんな!そして、みんなのおかげで、自分の日本語会話能力に対して、どのレベルに達するかが少しわかりました!日本と日本語はもっと好きになります!ありがとございました!
- 重慶師範大学 3年
- 程思雨
-
今度のイベントは面白かったと思います。日本の空手をちょっと学びまして、和服を着てみまして、昔遊び(折り紙)もしました。そんな活動はとても面白い!日本人と一緒に重慶で観光し、遊びましたのは本当に楽しかった。日本のいろいろ文化や習慣などをしました時、私たち自分の文化などを外に伝えました。
- 重慶師範大学 3年
- 鄧綺林
-
皆さんとお会いできて、人生のありがたさだと思っています。1週間はあっという間でしたが、その1週間に綺麗な日本文化を体験し、皆さんといろいろ交流した、とても楽しかったです。重慶は橋の都市と言われていて、日中架け橋としての皆さんが重慶に来てくれて、ありがとうございました。皆さんとのふれあいは一生大切な思い出だと思います。
- 重慶師範大学 3年
- 廖婷婷
-
この間、早稲田大学の皆さんと一緒に勉強して遊んで本当に楽しかったです。まず、初めての出会いは教室で君たちに中国の文化あるいは重慶のことを紹介しました。君たちは自信を持って爽やかなイメージがあったと思ってくれました。だから、一目で好きになりました。その上、私のグループは私たちの昔の遊びを説明しました。皆様は全部盛り上がって積極性があったので、順調に進んでいました。嬉しかったです。それから、イベントの準備のことです。空手のグループのメンバーとして、いろいろな空手に関する専門的な知識を習いました。難しかったが、面白いと思いました。もちろん、ほかのグループもすばらしいと思いました。一つだけ、今度の茶道はある原因があって参加しませんでした。第1日、小学校に行きました。小学生と一緒にクイズをして踊りを踊って写真を撮って、親切な人間だと思っています。第2日、イベントは正式に始まりました。武田さんはイベントの手配をよくしていました。本当に感心させられます。その夜、一緒に火鍋を食べました。食べた時、武田さんとはいろいろ話しをして、優しく中国語で喋りました。第3日、重慶の観光地に行きました。ちょっと疲れたが、楽しかったです。特に、朝天門の船に乗って、重慶の夜景を見て、今までにないすばらしい景色でした。一番いいなあ。あ、そうだ。たくさん写真を撮って、保存しました。
- 重慶師範大学 3年
- 朱栄敏
-
日本の大学生の皆様、こんにちは。今回のイベントに参加できて嬉しいです。イベントの数日間、私たちはいっしょにゲームをして、活動を運営して、游びに行きました。みんなと別れる日は本当に苦しくて、「時間を戻せたら、私たちはずっと一緒にいることができるのに」と思いました。この活動を通して、日本の文化、生活習慣、そしてたくさんの友達と知り合いました。あなたたちが私たちの学校に来てくれて嬉しい。今度、私たちがあなたたちの学校で交流できることを望みます。
- 重慶師範大学 1年
- 徐啓鳴
今回、重慶の大学で日本語を学ぶ大学生とイベントを企画・運営し、ともに寮で生活をしたことで、重慶での大学生活を少し体験することができました。また文化交流イベントだけでなく、学生との会話や持参したお土産などを通じて、重慶の学生に日本での大学生活について少し知ってもらうことができたと感じています。 また本交流プログラムは、日本の大学生が中国の大学生と交流できる機会であると同時に、中国の大学生にとっても普段関わることのない日本の大学生とイベントを通じて仲を深められる貴重な機会であると感じました。アンケート回答の中で「こういったイベントをもっとたくさん開催してほしい。」という声が多かったことが印象に残っています。日中両国の学生がこのようなイベントを通じてお互いへの理解を深め、引いては日中友好につながることを願っています。
Galleryその他の交流
到着
CPと対面
日本語授業
(3年生)
重慶師範大学
付属小学校への訪問
日本語授業
(1・2年生)
イベント本番
フィールドワーク
帰国