イベントレポート
[レポート]済南ふれあいの場: 和楽器「箏」レクチャー&デモンストレーション
2021年11月18日(木)
11月18日午後、済南ふれあいの場でオンラインセミナー「和楽器「箏」レクチャー&デモンストレーション」を開催しました。今回のイベントは国際交流基金、済南ふれあいの場と成都ふれあいの場の共催で行いました。東京藝術大学生田流筝曲研修科修士課程に在籍されている森梓紗先生が講師を務め、済南ふれあいの場の孫守峰副主任をはじめ、山東師範大学日本語学部の学生たちが出席しました。
まず、森先生は日本の箏の歴史を紹介し、「箏」と「琴」の違いを説明しました。それから、箏の発展について簡単に紹介し、主に日本の江戸時代に活躍した箏曲演奏者の八橋検校、およびその代表作「六段の調」について解説しました。日本では老若男女を問わずよく耳にする曲だそうです。「六段の調」の魅力をより一層感じてもらうために、先生はこの素晴らしい曲を演奏しました。また、森先生は楽曲の「騒音」についても説明しました。「騒音」とは、やかましい音という意味ではなく、筝曲の中で古くから奏でられてきた独特な音のことで、実演を交えてその豊かな音色を紹介されました。また森先生が自身で制作された、料理の音を騒音で表現した動画が紹介され、学生達は騒音の面白さと、箏の表現の幅広さを知りました。
相互交流のとき、済南ふれあいの場と成都ふれあいの場の学生たちは積極的に森先生と交流しました。学生たちは日用品で好きな音を発表したり、森先生の指導を受けながら箏を弾く体験をしました。
最後に、森先生が小学生の時からずっと好きで、折に触れて演奏されているという「鳥のように」という筝曲の紹介と、演奏が行われました。森先生の高い演奏技術を通じて、空を互いにさえずりながら飛び回る生き生きとした鳥の様子や、その鳥たちが目の前に迫ってくるような臨場感を感じられました。今回のセミナーを通じて、学生たちは日本の箏の魅力を深く体感しました。日本の伝統楽器の背景にある日本文化をより理解することができました。
(翻訳者:肖童)