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日本と中国の若者が未来を共に創る
心連心OB・OG母校訪問企画 第4弾 中国公使参事官と東大在学中の心連心卒業生が講演
中国高校生長期招へい事業は、2019年で14年目を迎えました。2016年に10周年を記念し、「同事業に参加した心連心プログラム卒業生が、留学時代にお世話になった母校を訪問する」というOBOG母校訪問企画を立ち上げ、これまでに3回実施しました。
第4弾となる今回は、第8期生張天鴻さん(東京大学工学部4年生)の母校、立命館慶祥中学校・高等学校の訪問です。同校は心連心プログラム開始以来、唯一第1期生から14年間継続して受け入れてくださっている高校でもあります。張天鴻さんは母校を訪れ、懐かしい恩師や教育実習に来ていた元クラスメイトとも再会し、昔話に花を咲かせていました。
また、今回も第3弾同様、駐日中国大使館教育処の胡志平公使参事官が一緒に訪問してくださり、全校生徒を前に「中日関係と青少年交流」と題した講演をしてくださいました。
立命館慶祥中学校・高等学校到着
生徒たちが一列に並び、手作りの国旗を手に温かく出迎えてくれました。
歓迎レセプション
歓迎レセプションでは吹奏楽部の生徒たちが中国国歌を演奏してくれました。
表敬訪問
校長先生を表敬訪問し、明るい雰囲気の中歓談を行いました。
中国大使館 公使
胡 志平(こ しへい)
1965年生まれ、中国吉林省出身。
中国教育部留学生課課長、孔子学院本部副総幹事など歴任。
2015年12月 中華人民共和国駐日本国大使館教育処公使参事官として赴任。
講演会には、約800名の高校生が参加してくれました。胡志平公使参事官は、講演会の冒頭で生徒たちにこんな質問を投げました。「中国と立命館の友好の歴史について3つ挙げてください」、すると生徒たちは皆積極的に手を挙げ、見事に正解を出してくれました。正解者には胡志平公使参事官からなんとパンダのぬいぐるみのプレゼントがありました。
生徒たちの回答を踏まえ、胡志平公使参事官は、「立命館」という名前は孟子の句が由来であり、これまでの中国とのご縁や数々の交流のエピソードを最初に紹介されました。
その後は高校生にも分かりやすいよう、まずは歴史の教科書に必ず出てくる「漢委奴国王印」や、阿倍仲麻呂、空海や鑑真和上、唐招提寺という高校生の皆さんにもなじみのある人物や事柄を取り上げ、スライド資料を用いて、古代から現代に至るまでの日中両国の長い交流の歴史についてお話ししてくださいました。
 「中日両国は2000年以上にわたる交流の歴史がある隣国であ
る。歴史認識問題、台湾問題、領土問題など複雑で敏感な部分もあるが、最近は正常な軌道に戻ってきている。「友好、互恵、協力」が中日関係のキーワードになるのではないだろうか。大事な未来に向けて、両国の長期にわたる交流関係を発展させるためには若い世代の交流を深めていくのが欠かせない。若いうちに、外の世界を見て、更に勉学に励み、未来を切り開いていってほしいので、これからもっと多くの学生の交流を応援していきたい。」とお話しされました。
そして、最後の質疑応答の時間では生徒からの質問に対し、歴史問題、領土問題などについてしっかりと勉強を重ね、国際的な視点から問題解決に臨む必要があること、そして「百聞は一見に如かず」の言葉があるように、直接体験することの大事さを、自らの経験を踏まえ力強く語ってくださいました。生徒たちは皆熱心にメモを取り聞き入っていました。
表敬訪問終了後、
胡志平公使参事官による講演会が始まりました。
次は、第8期生の張さんから後輩たちへメッセージが贈られました。
心連心プログラム第8期生
張 天鴻(ちょう てんこう)
中国遼寧省出身。東北育才学校(高校)在学中、心連心プログラム第8期生として2013.9-2014.7の期間、立命館慶祥中学校・高等学校に在学。現在は東京大学工学部4年生、来年同大大学院に進学予定。
「高校の学習環境は大変恵まれている。先生も親切で、教科書も分かりやすい。大学に入ると先生が忙しいなどの理由で質問すら容易にできない。」と自身の経験を踏まえたうえで、高校という大事な時期にさまざまな知識を習得すること、その知識はきっと人生を豊かにしてくれること、そして国際的な視野を身につけることの大事さなどについて、語ってくれました。
講演会の最後には、第14期生として立命館慶祥中学校・高等学校で
学校生活を送っている王さんからの自己紹介がありました。
9月に来日してまだ2か月も経っていませんが、流暢な日本語で自己紹介と今後の留学生活への意気込みを語ってくれました。
心連心プログラム第14期生
王 籽陸(おう しろく)
中国山東省出身。済南外国語学校(高校)在学中、心連心プログラム第14期生として2019.9-2020.7の期間、立命館慶祥中学校・高等学校に留学。現在寮生活を送っている。
夕方からは関係者で交流会を実施しました。
第14期生は、北海道では立命館慶祥中学校・高等学校に1名、酪農学園大学附属とわの森三愛高等学校に2名と、計3名を受け入れていただいています。今回、受入校関係者や長年受け入れてくださっているホストファミリー、そして中国駐札幌総領事館からもご参加いただき交流会を実施しました。互いの親睦を深めるだけでなく、心連心プログラムや中国に対する参加者皆様の想いを伺える大変良い機会となりました。
講演会の翌日には、第11期からの受入校である酪農学園大学附属とわの森三愛高等学校を訪問。校長先生自らご案内くださり、高校と大学が一体となった広大なキャンパスを回り、生徒たちの農場実習の様子などを見学しました。訪問を通し、同校のキリスト教に基づいた教育理念や建学精神について理解を深めることができました。
最後には生徒たちが実際に作って収穫したトウモロコシやじゃがいも、牛乳などを堪能しました。大変美味しかったです!
同日午後は、胡志平公使参事官とともに、中国駐札幌総領事館を表敬訪問しました。
日中交流センターの堀所長から孫振勇総領事に対し、心連心プログラムについて今後も継続して支援を賜りたい旨を伝えました。
中国だけではなく、ほかの国にも直接行き自分の目で見ることで、視野を広げ行きたいと思った。
日中関係の歴史の始まりから衝突、戦争、協力などのたくさんのつながりを歴史の映像とともに教えていただいた。過去を鏡にし、未来を輝かせるために頑張っていきたい。
中国に対するイメージは、領土問題や政治 問題などあまり好意的なものではなかった。今回の講演で、日中交流の歴史や今後私たちがどうするべきかについて学んだ。将来を担うのは私たち若い世代のため、他人事と考えず、情報を正しく判断しながら収集するようにしていきたいと思う。
日本と中国の青少年交流プログラムがたくさんあると知り、参加してみたいと思った。
日本と中国の関係の歴史から、立命館と中国の関わりなどを、濃密に且つ分かりやすく講演してくださった。日中間には諸問題もあると思うが、まずは歴史的背景を把握し、国際的な視点から学ぼうとする姿勢はとても大切だと感じた。自分だけではなく、相手や他の視点から物事を考えたい。
日本と中国の間には、尖閣諸島などの問題があるが、これらの問題を解決したり、日中関係を良好にするためには、若い世代の知恵と力が必要だという話を聞き、まさにその通りだと思った。

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