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Voice ~参加者の声~ 眞鍋忠夫さん

中国杭州市、嘉興市でのふれあいの場「日本企業文化紹介セミナー」に参加して

名前
眞鍋忠夫  まなべ   ただお さん

プロフィール
東京外国語大学卒業後、1972年に丸紅株式会社に入社。エネルギー化学プラント第二部長、丸紅化学プラント社長、丸紅香港会社社長、丸紅中国総代表、カフコジャパン投資(株)社長、サハリン石油ガス開発(株)専務取締役等を歴任。退職後、大阪府商工労働部のスーパーバイザー、日本貿易振興機構(JETRO)の中堅・中小企業新興国進出支援専門家として活躍。現在も数社の中小企業の海外進出アドバイザーを務める。

11月7日杭州市、8日嘉興市(いずれも浙江省)で国際交流基金の主催で行われた日本企業文化紹介セミナーに講師として参加した。

これは、中国の多くの都市に国際交流基金が展開しているふれあいの場をプラットフォームにして、更に深く日本文化ならびに日本社会を理解してもらおうという趣旨で企画された講演会である。講師は私の他に、現地の日本商工会の代表として杭州市からは杭州神鋼建設機械有限公司の田川博文総経理、嘉興市からは嘉興JFE精密鋼管有限公司の青柳昌司総経理が参加された。それに加え、日本企業に就職した中国人留学生の代表として星野リゾートの閻亜光氏が講演を行った。

杭州市では浙江工商大学が受け入れ窓口となり、近隣の浙江理工大学、浙江農林大学の学生、教師を含め約120名が参加した。受け入れを担当した教師、学生たちの配慮も完璧で、浙江工商大学の郭愛昕書記が懇親会、講演会にフルアテンドしてくださるという大歓迎を頂いた。また嘉興市では嘉興職業技術学院が受け入れ窓口となり、嘉興秀水学院、嘉興学院、嘉興南洋職業技術学院を含め4校から約160名の学生、教師が参加された。

写真を拡大杭州の会場となった浙江工商大学

私の講演のテーマは、グローバル社会にあって世界に通用する人材とは、日本企業が求める人材(大企業と中小企業に分けて説明)、日本企業に於ける女性の活用、外国人の活用の実態と今後の方向、日本企業が抱える課題、最後にある国際コンソーシャムのプロジェクトを例にとり、プロジェクトの仕組み、出資と融資との関係、リスクマネージメント、社会貢献という具体例を説明した。

通訳が入るということや時間の制限もあり、講演並びに質疑応答の時間も限られてしまったが、それでも全員が非常に熱心に聞いてくれたので、私を含め講演者側も熱がこもった誠意のあふれた講演が行われたと自負している。学生たちには多少高度な話題となり、理解できない点もあったかと思うが日本の社会、文化、企業の物の考え方と今後の進む方向について理解して頂いたと思う。教師の方々からは今後学生を指導していく中で非常に参考になったとのご感想を多数頂いた。

写真を拡大講演する眞鍋氏

質疑応答の中で感じたことは、中国の学生はやはり現実的で「入社試験の面接に注意することは何か?」、「初任給はいくらぐらいか」というような質問が多かった。質疑の最後に私からは「賃金の問題もあるが、長いスパンで自分がどういう目標で企業と社会に貢献できるかという考えを重視してほしい」と強調した。少しの収入の差ですぐ会社を変わったりする例が中国人に多くみられるが、自分の目標と立ち位置をしっかり見据えてほしいと強調した。

写真を拡大嘉興でのセミナーで学生からの質問に答える眞鍋氏

最後に、8月に日本で日中学生の交流イベントであるリードアジアが開催され、その際にも私が講演したが、そこに参加していた浙江省の学生二人と再会できたこと、そして彼らが率先して、今回の講演会の手配をしてくれたことに感謝するとともに、国際交流基金が行っているいろいろなふれあい場の友好事業が良い成果を挙げてきていることを実感できた次第である。

写真を拡大浙江工商大学での講演を終え、セミナー講師や同大学の教師・学生と記念撮影

元丸紅中国総代表 国際社会貢献センター(ABIC)より派遣 眞鍋忠夫

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