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Voice ~参加者の声~ 崔 舒淵(さい じょえん)さん

一生の宝物


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名前
崔 舒淵(さい じょえん)  さん

プロフィール
1997年生まれ、中国遼寧省瀋陽市出身。
高校2年生の時国際交流基金が招へいした心連心:中国高校生長期招へい事業の第8期生として、鹿児島県立武岡台高等学校に1年間留学。高校卒業後は名古屋大学教育学部に進学し、子ども達が将来幸せになれるための教育を目指して、学校教育(特に授業研究)を中心に学習・研究していた。また、学部時代は「千種日曜学校」という福祉系のサークルに所属し、発達障害の方々とのコミュニケーションに注力した。大学卒業後は東京大学大学院教育学研究科に進学し、子ども達が自ら真の学びができる授業について更に研究し続けた。
子ども達の笑顔と幸せのために仕事したいという目標を原点にしながらも、新しい世界で自分の可能性を広げたいという気持ちで、教育の世界を離れ、2023年4月より日本の老舗子供服メーカーに入社して、現在は広報部の仕事に携わっている。

ある日突然高校の先生から「日本の高校で一年間交換留学するチャンスがあるけど、崔さん応募してみる?」と提案され、「楽しそう!行ってみたい!」と答えたのがすべての始まりでした。このように何も深く考えずに日本留学の旅に立ったが、この経験が一生の宝物になりました。

内向的な性格で、人見知りも激しいため、正直難しい時期もありました。話しかけられたら答えられるけど、自分から声かけることがなかなかできないし、「みんな自分の友達がいるから、私がその中に入ったら迷惑なんじゃないか」と考え、自ら「一緒に行こう!」とも言えない…今考えると、自分自身を籠の中に閉じ込めてしまったなと思います。

それにもかかわらず、学校のみんなが優しくて、何かあったらいつも声かけてくれるし、分からないことがあるとすぐ教えてくれるし、イベントの時も一緒に行こうと、温かく誘ってくれました。先生方も励ましのメモやおすすめの本を渡してくださったり、学んでなかった知識を教えてもらえるように、クラスメートでペアを組んでくださったり、学校生活のあらゆる面で助けてくださいました。そのおかげで私も徐々に心を開くことができ、最終的には友達を家に呼ぶこともできたし、プライベートで遊びに行くこともできるようになりました。帰国する前に、友人から「崔ちゃんは良く他人に迷惑かけちゃうからと言うけど、誰も崔ちゃんのこと、迷惑だと思っていないよ」と書かれた手紙をもらいました。何年たっても、忘れられない暖かい言葉で、その後も長い間私を支えてくれました。

そして一番感謝するのは、初対面の時から本当の家族のように暖かく受け入れてくださったホストファミリーの皆様です。生活面でのサポートのみならず、いろんな悩みを聞いてくださって、アドバイスも沢山くださいながら、本当にありのままの私を受け入れてくださいました。言葉では上手く表現できませんが、一緒にいるとすごくパワーを感じ、自分自身とこの世界がより愛おしく感じます。本当に大大大好きな私の日本の家族ですので、今でもよく里帰りしています。

この一年間の留学経験で、一番実感できたのは、ホストファミリーのお父さんの言葉でした。「どの国でも、人は一緒。」どの時代になっても、どの国・地域でも、どの文化でも、人として通じ合うものはあり、国境を超えて人の心を動かせるものがあります。鹿児島で得られたこの大事な学びと力を大切にして、これからも、一人でも多くの人が幸せになれるように、自分の力を発揮していきたいです。

崔 舒淵
2024年5月13日

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