心連心ウェブサイトは日本と中国の若者が
未来を共に創る架け橋となります。

JAPAN FOUNDATION 国際交流基金[心連心]

日本と中国の若者が未来を共に創る

参加者インタビュー

日中21世紀交流事業に参加された方々に交流を振り返っていただきました

Vol.001 白 雪純子 さん

名前
白 雪純子はく せつじゅんし さん

プロフィール
遼寧省瀋陽市出身。高校2年生の時に、心連心の第二期生(2007.9~2008.7)として京都の高校に留学。現在は、東京大学文科Ⅱ類(経済学部)3年に在学中。比較教育社会学を学ぶ傍ら、AIESEC(海外インターンシップの運営)などのサークル活動にも積極的に取り組んでいる。

ホストファミリーのお父さんとお母さんが心の支えになりました。

いつも支えになってくれた日本のホストファミリー

日本好きな父の影響で幼少の頃から日本のアニメやドラマを観ることが多く、中学校では自然と日本語のクラスを選択していました。
交換留学で中国に来ていた日本の高校生と触れ合う機会もあり、そこで日本の高校について色々な話を聞いたことで、より現実的に日本へ行ってみたいと思うようになったんです。その後、高校で心連心の交流プログラムの存在を知り、すぐに参加を申請。中国での面接を経て正式に参加が決まり、留学先は京都となりました。日本はそれまで観光なども含め一度も訪れた事がなかったため、当初は言葉と文化の違いに戸惑うことがいくつもありました。しかし、そんな時いつも支えになってくれたのはホストファミリーの存在でした。
私を家族同様に扱ってくれましたし、実際に私も「おとうさん」「おかあさん」と呼び、困った事がある度いつも相談に乗ってもらいました。時には怒られることもありましたけど、それは私を本当の娘のように思ってくれていたからこそ。今では厳しく言ってくれたことに、本当に感謝しています。二人とは毎週電話で話したり、長い休みがある時には京都に帰ったりもしています。京都は私にとって、第二の故郷になりました。

刺激と充実感に満ちた日本の大学生活

1年間のプログラムが終了して中国に戻った後、「また日本に行きたい」という気持ちが大きくなりました。日本の大学に進学するために受験勉強のモチベーションも一気に高まりましたね。すでに日本語にはかなり自信がついていたので、受験勉強も日本語以外の科目の勉強に充てることができ、非常に楽に進めることができました。
大学は東京大学に合格。現在は教育学研究科で教育と社会の関係を国際的な視点でみる、という比較教育社会学を学んでいます。例えば『いじめ問題がどうして起こるのか、解決するにはどうすればいいのか』など、具体的な事例を元に教授らと議論を日々交わしています。また、サークル活動では、海外インターンシップ事業を運営する学生団体に所属。日本の学生を海外企業で就業体験させるサポートや、逆に海外の学生を日本の企業へインターンシップとして就労させる活動を行っています。その他、私自身もコンサルティング会社でインターンシップとして働いたり、アルバイトで中国語の翻訳をしたり、様々な経験をしています。学生生活は同世代はもちろんですが、社会人の皆さんと接する機会も多く自分自身の将来を考える上でも良い刺激になっています。

大学の仲間と

将来は中国の農村で教育ビジネスを立ち上げたい

実は今年の秋から大学を休学し、中国に戻って教育系のボランティアとして働く予定です。中国の農村部では未だ学校の数も少なく、貧しいために教育を満足に受けられない人達が大勢います。私は将来、そういった中国の農村で教育ビジネスを展開したいという夢があるんです。しかし、この夢が本当に自分のやりたいことなのか?という自分自身に疑問を持っていたんです。単にメディアなどで社会問題として大きく報道されているのに単に影響を受けてしまっているだけじゃないかと。それならば自ら経験して、実際に確かめてみようと思いボランティアとして参加を決めました。これから1年間かけて、中国の農村教育を開発するためにはどうすればいいのかをフィールドワークする予定です。今回の経験を卒料論文としても活かして、さらに今後の自分の進路を明確に出来ればと思っています。
最後に、日本に留学を希望する方へのメッセージとして伝えたいのは、高校生のうちに他の国の同世代がどんな生活を送っているかを見ることの重要性です。留学は、多くの刺激を受け自分の価値観を見つめられる非常に貴重なチャンスだと思います。このプログラムを利用して、ぜひ中国の高校生にもっと視野を広げて欲しいですね。

取材:2012年8月6日

よく読まれている記事

  • 国際交流基金 JAPAN FOUNDATION
  • 通过《艾琳》学日语
  • 日本国际交流基金会|北京日本文化センター
  • 日本国际交流基金会|北京日本文化センター[微博]Weibo